登山ガイド×ウエア開発者
「山とウエア」スペシャルトーク(前編)

登山用のウエアづくりにおいて、プロの意見はどのように生きているのか?
四季を通じて日本の各地で登山ガイドとして活躍しながら
自身のホームページで安全啓蒙の情報も発信している山の専門家・渡辺佐知さんと、
THE NORTH FACEのウエア開発担当者・小澤由紀子さんに話を聞きました。

渡辺佐智さん プロフィール

登山ガイドからバックカントリーガイドまで四季を通じて活躍中。雑誌、テレビなど山のガイドとして出演多数。自然に関する知識も豊富。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド、JAN日本雪崩ネットワーク認定レベル2、日本赤十字社救急救命員、ウィルダネスファーストエイド90時間、富士吉田市登山案内人、尾瀬保護財団認定登山ガイド。

一緒に山を登ると、いいウエアのヒントが見えてくる。

渡辺:登山ガイドの仕事は道案内と思われがちですが、重要な役割は山を登って下りるまでの安全管理をすることにあります。そして、予防には小さな気づかいや工夫の積み重ねが大事。私が案内するのは登山の入門者から中級者くらいまでのお客様がメインなので、結構細かいことをアドバイスさせてもらっています。
小澤:実際に山を登ってみないとわからないことや気づけないことっていっぱいありますからね。ウエアのテストで渡辺さんと登山するときも、本当にたくさんの気づきをもらっています。
渡辺:長いときは5日間くらい一緒に歩いていますね。ウエアを着て、実際にそれを作った方の意見を聞きながら歩けるのは、私自身も面白いし、有意義な体験です。
小澤:現場を歩いているほうが開発側もたくさんのヒントが得られます。ウエアを作ったら試してほしいし、試してもらうなら多くのウエアを着て違いがわかる人のほうがいい。だから、渡辺さんの意見はとても貴重です。

歩きながら自然に言葉を交わす、
セッションのような意見交換。

渡辺:たとえば、八ヶ岳に行ったときは冬だったので、3層のハードシェルをに着て、内側に光電子のアンダーウエアを着用しましたね。
小澤:アンダーウエアもミドルレイヤーも、その一着だけでなくレイヤリングで着て感じてもらうことを大切にしています。
渡辺:歩きながら、たくさんの言葉を交わしましたね。デザイン的な話とか、組み合わせ方や着る順番とか。感じたことをそのまま口に出し続けているような(笑)
小澤:まさにウエアを着ながら歩いている時間の中で思いついたことをどんどん言ってもらえて、それに答えて・・・。ちょっと音楽のセッションに似ていますよね。
渡辺:小澤さんご自身も山が好きでよく知っている方なので、ウエアについて問いかけると、自分の知りたかった以上の知識を小気味よく答えてもらえて楽しいですよ。ファーストレイヤーを裏返して着たほうが縫い目が当たらず快適、とか。
小澤:日常生活では考えられない会話が多いですよね。

光電子®という素材は、
気がつけば着ている存在。

渡辺:光電子のウエアについても実際に着て、感じたことをたくさん伝えさせてもらいました。いろんな機能が盛り込まれているのに、着ると普通に気持ちいいのがすごいな、と。登山の動きを妨げないで、汗をかいても自然に外に出してくれるので、素直に心地よかったです。衣服内温度の調節をしやすいと、心に余裕も出てきますね。
小澤:登山用のウエアでポリエステルとウールは、もう当たり前になっています。でも、そこで満足せずにさらに機能性を求めるときに光電子という高機能素材はウエア開発に大きな可能性を与えてくれるんです。あたたかくて、乾きやすくて、登山で着るウエアにはまさにうってつけの素材と言えます。今シーズンの新しいモデルとなっているこの長袖シャツには低温下でも保温性が続く「サーモライト光電子®」が使われています。
渡辺:一度下がってしまった体温は、秋冬の山は夏でさえ取り戻すのが難しいものです。光電子はいまやダウンやアンダーウエアにも本当に当たり前のように入っていて、気がつけば着ている存在になっていると思います。

(後編へ続く)

渡辺佐智さん プロフィール

登山ガイドからバックカントリーガイドまで四季を通じて活躍中。雑誌、テレビなど山のガイドとして出演多数。自然に関する知識も豊富。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド、JAN日本雪崩ネットワーク認定レベル2、日本赤十字社救急救命員、ウィルダネスファーストエイド90時間、富士吉田市登山案内人、尾瀬保護財団認定登山ガイド。