0
GOLDWIN MOTORCYCLEEuro 20th ANNIVERSARY

20年、マシンや風景、風やスピードと語り合ってきた。
ライダーと一体となりながら常に幸せな時間を共有してきた。
たゆみない進化と熟成を重ねながら、常に新たな提案を通じて
ライディングの快感と魅力を深めてきた。
GOLDWINの技術と、モータースポーツへの熱い思いと
その時代の最高クラスの素材、そして世界に先駆ける
革新的な機能が結晶して、Euroは生まれた。
世界で最も暖かいライディングジャケットを目指したEuroロング
正統派クラシックスタイルを頑なに継承しつづけるEuroクラシック
そしてEuroブランドの最高峰Euroロードマスター…。
本物を求めるライダーに愛され、圧倒的な信頼を築き上げてきた。
Euroは、今こうしている間も進化を止めていない。

Euro Products Story

GOLDWINのライディングウエアが初めて世界の人々の目に触れたのは、ブランドPRのために出展した1994年ケルンショー(現インターモト)でのこと。翌年はミラノショーでテストセールスを開始し、1996年秋冬モデルとして、初代「Euro」ジャケットがデビュー。
ヨーロッパのライダーにも認めてもらえるような「世界最高水準のライディングジャケットを作りたい!」という夢に向かって走り出した「Euroプロジェクト」は、発売から20周年を迎えた。妥協しないモノづくりの精神、日本人ならではのアイデア力、それをカタチにする技術力。いくつもの小さな力が結集し、大きな夢に向かって突き進んでいる。次のターニングポイントまで、あとどれくらいの道のりがあるのだろうか。
流行ではなく、至高を追求したヘビーデューティーな「Euro」。オートバイと同じように、親から子へと受け継がれるような存在でありたい。そう願いながら、「Euro」らしさはそのままに、変わらないけれど、変わっていく。さらなる進化を目指して、我々の挑戦は、まだまだ続く。

    「Euro」と共に歩んだ20年

    「GOLDWIN」ライディングウエアの開発・プロモーションを統率している福田斉。カタログでの走行シーンや動画など、たびたびモデルとしても登場しているのをご存知の方も多いだろう。ブランドの前身となる「GW SPORT」時代を知る数少ない存在でもある。そんな福田が「Euro」デビューから20年間、とくに印象的だった出来事を語った。

  • ゴールドウイン
    モーターグループマネージャー
    福田 斉

    バイク乗りの定番といえば
    綿シャツに革パンツ?!

    「ゴールドウインがオートバイのウエア製品販売を開始したのは、モーターサイクルブーム真っ只中の1983年。『GWSPORT』というブランドを立ち上げました。当時オートバイに乗るスタイルといえば、綿シャツに海外輸入品の革パンツがスタンダードだった時代。そこへスポーツメーカーならではの機能素材、カッティング技術を活かした立体裁断などを駆使し、ファブリックを使ったモーターサイクルウエアを投入したんです。ジャンパーや革製品しかなかったこの業界で、非常に快適にライディングできるウエアがあると話題になり、一気に広まっていきました。素材の調達やパターン、縫製技術を高く評価されたのは、それまでスポーツメーカーとして培ってきた経験があったからこそ生み出せたものでした」

  • GWS Euro EX ジャケットが発売された2001年当時のパンフレット

    妥協せずに作る難しさと
    強力なバックボーン

    「これまでEuroではいくつか特許を取っているのですが、転機になったのは2001年秋冬モデルの『GWS Euro EX JACKET』。ライナー防水という二重構造のジャケットに風を取り込み、内部のムレを放出できる構造にできないだろうか? と試行錯誤しました。ファスナーを付ければ簡単に風を取り込めるのですが、雨天ではファスナーの隙間から水分が入ってしまいますから。何度か実走テストをしながら、ある日ついに風だけを通すことのできる構造を見つけました。それが「Gストリーム」というファスナー付のベンチレーション機能。この成功の裏には、これを作った富山工場(ザ・ノース・フェイスやヘリーハンセンなどの製品も手がけている)のノウハウや、ゴールドウインという企業のバックボーンがあってこそ。ライナー防水でこのような機能を持ったジャケットはどこを探してもありませんね。だから特許が取れたわけですが」

  • 今やEuroの顔ともいえる
    特徴的なラインの胸ポケット。

    ゴールドウインが目指したのは
    機能美という機能性

    より使い勝手の良い「機能美」を目指したディスカッションが繰り返される。

    「『Euro』誕生から8年程経ったころ、デザイン面の改造にも力を注ぎ始めていました。たとえばポケットの形。初期型から機能優先で四角いポケットにしていましたが、ライダーが自然に腕を下ろす動作を考えて、ポケット位置とファスナー開閉のラインを設定し直しました。そこにデザイン性を融合させた結果、斜めラインが特徴的な胸ポケットが完成。機能美という機能性をベースに、デザイン的なスパイスを効かせる。どちらも妥協しないのが『Euro』のアイデンティティです」

  • Euroには時代やシーンに応じたアイデアや工夫がつめこまれている。

    中わたを取り外す機能をなくした
    完全冬仕様のジャケット開発

    「今でも鮮明に覚えているのは、2004年秋冬モデル(GWS Euroロングジャケット)の一次試作品が完成し、10月後半から11月に日光で走行テストをした時のこと。金精峠で雨からみぞれに変わり、気温がぐっと下がったんですね。わたの量は多いし、さまざまな環境を想定した装備なのでとても暖かかったのですが、前(ファスナー部分)だけすごく寒かったんです。ファスナー部分はわたが無いため、寒さが伝わってしまったんですね。そこで考えたのが、わたの前掛け(防寒インナーフラップ)です。暖かさの追求に集中したことにより、これ以外にもさまざまな機能を開発することができました。ここから12年経った今も大きな変化はなく、Euroの究極のカタチが確立された年だったかな、と改めて感じています」

  • ものぐさ仕様の
    FANTASTIC! な機能

    「ふと、寒い時期にもジャケットを脱がずにベンチレーションの開け閉めができないだろうか?と思いついてしまったんです。冬物のジャケットは脱着が面倒だから、ヒモで引っ張るだけですまないかなと。もちろん開けるだけでなく、閉めるのもヒモで。この「クイックオープンシステム®」(背中のベンチレーション)で2つ目の特許を取得しました。これを2006年のミラノショーに出展した際、ヨーロッパで「FANTASTIC!」と言われてとても嬉しかったですね(日本での発売は2007年秋冬)。こういった細かい部分に気付いて改善していくのは、日本人ならではの発想なのだろうと思います」

    2005 Miran Show

    2005年に『GOLDWIN JAPAN』としてミラノショーに出展した際のパンフレット。ヨーロッパでは無名ブランドだったものの、日本製というステータスが日本の二輪車・ヘルメットメーカーによりすでに認知されており、製品のクオリティの高さを評価された。

  • アクシデントでより実感できる本物のクオリティ

    写真のジャケットは、事故に遭ったお客様から修理依頼で持ち込まれたもの。この商品を着ていて助かりましたとお客様。ジャケットはボロボロだけれど身体は無傷だったそう。ライダーの身を守るためのウエアは、一般の衣料とは素材も構造も違う。もしそうでなかったら、このジャケットももっとひどい状態になっていたかもしれない。ゴールドウインのウエアは日本の工場で修理対応しており、大切に、長く使ってもらえるところもブランドの特徴。一人でも多くのライダーに、このクオリティと着心地の良さを体感してほしい。

  • Euro CLUB

    1998年に発足された「ユーロクラブ」。一時活動を休止していたものの、2012年に第二期の活動をスタートさせ、現在の会員は約280人。最新モデルをいち早く見られる販売店向け展示会へのご招待や、試着試走会などでのノベルティ配布、Euroに関わる様々なサービスが提供される。なかでも一昨年に開催した「ツーリングトレーニング」では、BMW公認インストラクター山田純さん、齋藤栄治さんに山道でのライディングを学べるというスペシャルイベント。抽選で8名の会員様が参加されました。

    http://www.gw-euroclub.jp

開発キーマンが語る
Euro20年の進化の軌跡

目の肥えたライダーの間で大きな信頼と人気を集める高級ライディングウエアシリーズ「Euro」。そのブランド立ち上げから、開発・改良にいたるすべてのプロセスを統括・牽引してきたキーマンがゴールドウインモーターグループマネージャー・福田斉だ。自らテストドライバーを努め、ライディングシーンに求められる機能と性能を探り当て、他社にない先進機能を生み出してきた実績は、「ミスターEuro」と呼ばれるにふさわしいものだ。福田が、20年に及ぶEuroの進化の軌跡を語った。

ゴールドウイン モーターグループ
マネージャー 福田斉

  • 1996F/W 初代Euroジャケット登場!

    「ヨーロッパのライダーたちにも通用するウエアを作りたいと、1994年にケルンショー(現在のインターモト)、翌年はミラノショーに自社ブランド"GW SPORT"を出展しました。手応えもありましたし、なにより上質なウエア。自社の『フラッグシップモデルとして開発しよう!』という声があがり"Euro"ブランドが誕生しました」

  • 1997S/S Euroロゴ誕生

    「カタログの中にデザイン的な要素として入れたんです。だからジャケットの胸の刺繍はまだ"GW SPORT"」

  • 1997F/W 初代パンツ誕生

    「このシーズンは機能性の高いレザージャケットを発売しましたが、売れ行きは思っていたほど伸びませんでした」

  • 1998F/W ジャケットの袖に"Euro"ロゴが入る

  • 2000S/S

    「ここまではヨーロッパを意識したロング丈のジャケットだけをラインナップしていましたが、バリエーションとしてショートジャケットを投入しました。立体設計HADシステムの導入など、このころから機能の進化が加速してきて、ギア的な要素が強くなったように感じます」

  • 2001S/S

    「ユーザーさんからのリクエストもあり、今までになく派手な『プラチナ』色ジャケットを出しました。それまでも黒以外のカラーを出していましたが、白系は初めてです」

  • 2001F/W

    「転機になったシーズンでした。特許を取得した"Gストリーム"の開発は生みの苦しみ。妥協しないモノづくりは本当に大変でした。"ライナー防水"についてはヨーロッパの方が日本より進んでいましたが、そこから風だけを取り込める構造にできないかという考えは日本人ならではかもしれません。だから特許が取れたわけですが(笑)」

  • 2002S/S Euroサイクロン1号発売

    「赤ジャケットを投入しました。胸部にはポケットではなくパッドとしての役割も持ったものをデザインしています。機能美という機能性とデザイン性の融合を課題にし始めたころです」

  • 2004S/S メッシュ仕様のジャケット初登場!

  • 2004F/W

    「ジャケットを脱がずにベンチレーションの開け閉めができないかなぁと思いついて"クイックオープンシステム"を開発。2つ目の特許を取りました」「オールシーズン着られなくてもいいから、とにかく極寒で暖かいウエアを作りたくて、究極に防寒性の高いジャケットを目指して作りました。これは現行の"Euroロングジャケット"の原型となったモデルです」

  • 2006S/S

    「2005年のミラノショーに出展したアイテムを展開したシーズンです。ミラノで"クイックオープンシステム"の実演をしたら、周りから『Fantastic!』と言われてそれはもう嬉しかったですよ!」

  • 2006F/W Euroクラシック誕生

  • 2013F/W Euroロードマスター誕生

    ちょっと時間をおいて13年に久しぶりのNEWモデルで出てきたのがロードマスター。
    20周年限定モデルのベースとなったジャケット

  • 2016S/S Euroエアマスター誕生

  • 2016F/W Euro20周年を迎えて

    「デザインが長く変わらないのは、商品の完成度が高いからだと自負しています。開発に関わる人たちの"モノづくりにかける本気度"がすごく高い。これからも、快適にバイクに乗ることにこだわったウエアを、妥協せずに作り続けたいと思います」