
やさしい着心地のメリノウールを
自然由来の色で染めた「Nature Dye」シリーズ。
日本各地で見つけた天然素材から
染料を開発しています。
山梨県北杜市との取り組みも2シーズン目。
今季は「水」が育む循環がテーマです。
ビール、ワイン、日本酒の醸造で出る3つの副産物から、
春らしい色が生まれました。




名水の里・白州で、約300年にわたり南アルプスの伏流水と向き合い続ける「山梨銘醸 七賢」。 その伝統の酒造りの過程で生まれる「酒粕」を譲り受け、発酵という自然の営みが育んだピュアで深みのあるオフホワイトを表現しました。
甲州街道の面影を残す宿場町、台ヶ原宿。明治天皇の行在所にもなった趣ある木造建築で、山梨銘醸は300年近く酒造りを続けています。 この歴史ある蔵で生まれる酒粕が「サケカス」の色の源です。営業部の川端下大地さんにお話を伺いました。

山梨銘醸の酒造りの原点は、白州の豊かな水。およそ300年前、長野から江戸へ向かう道中にこの地を訪れた初代は、その水の美味しさに惚れ込み、ここで酒造りを始めることを決意したといいます。 「時代とともに製法や味が変化していくなかでも、『白州の水を日本酒で体現する』という七賢の目標は変わりません」と川端下さんは語ります。

「サケカス」の白は、発酵したもろみを丁寧に搾る工程で出る酒粕から生まれました。かつてはおやつや粕漬けとして日々の暮らしに寄り添っていた酒粕ですが、現代ではライフスタイルの変化により消費量が減少。 年間約100トンも生み出される酒粕の多くが、行き場を失ってしまう現状があるそうです。そんな酒粕が衣服の染料になると聞いたときは驚いたと川端下さんは振り返ります。 「酒粕そのままの優しくナチュラルな色合いだと感じました。自然の恵みから生まれた服に袖を通すことで、日本酒の世界にも少し思いを馳せてもらえたらうれしいです」


八ヶ岳のテロワールと作り手の情熱が醸すワインで知られるワイナリー「八ヶ岳グランヴェール・ヴィンヤード」。 風味豊かなワインが生まれる過程で沈殿する澱(オリ)を使い、熟成の時を感じさせるシックで温かなピンクへ仕上げました。
山梨県北杜市小淵沢町でワイン造りを行っている八ヶ岳グランヴェール・ヴィンヤード。 このワイナリーの醸造過程で生まれる澱(おり)が、「ワインオリ」を生みました。ワイナリーを営む山崎基さんと瀬沼瑠衣さんにお話を伺いました。

日本列島を分断する巨大な地溝帯、フォッサマグナの西端。八ヶ岳の山体崩壊に由来する火山性土壌が広がり、標高950メートルの畑はかつて非常に厳しい寒さでした。
それが気候の移ろいとともに、現在はぶどう栽培が可能な新天地へと変化を遂げています。
「人もぶどうも、環境変化に順応しながら繁栄してきました。現在の気候変動も大きな流れの一部として受け入れ適応していきたいです」。
そう話すのは山崎さん。かつて公園施設だったこの地を切り開き、北杜発のワイン造りを日々実験的に探求しています。

その過程で生まれるのが、染料となる澱(おり)。いままで肥料として土へ還すなど目に見えない形で消えていくのが常でしたが、衣服の染料に生まれ変わりました。
染め上がったピンク色に「ぶどうが育った土地の空気感まで閉じ込めたような印象を受けました」と、山崎さんとともにブドウの育成にたずさわる瀬沼さんは語ります。
将来的には醸造時の廃水や発酵ガスを再利用する仕組みも見据えるなど、環境へのまなざしは常に未来へ。自然の移ろいと共にあるワイン造りの挑戦は、これからもこの地で続いていきます。


八ヶ岳・清里高原の「萌木の村ROCK」。このブルワリーレストランで人気なのが、併設のブルワリーで醸造されるビールです。 美味しさの秘密は、地元生まれの国内品種第一号ホップ「カイコガネ」。収穫後の茎や葉を活かし、明るく柔らかなイエローに染め上げました。
八ヶ岳南麓の自然に囲まれた清里「萌木の村」。併設のビール醸造所「八ヶ岳ブルワリー」では、地下深くから汲み上げた湧水を用いてクラフトビールを製造しています。 Nature Dyeの明るいイエローの色の源となったホップについて、醸造に携わる舩木俊さんに訊きました。

八ヶ岳ブルワリーのビール造りは、周辺の美しい自然環境と切り離せません。 仕込み水として使われているのは近郊の豊かな伏流水。 およそ半世紀前に降った雨や雪が、地下深くで濾過されたものです。 八ヶ岳ブルワリーの舩木さんが語る「水はその時々の自然の生」という言葉は、土地の恵みが一杯のビールに生きていることを教えてくれます。

その味わいを一層引き立てるのが、地元で生まれたホップ「カイコガネ」。
時代の変化とともに北杜市での栽培は一度途絶えかけましたが、地元の農家の手で復活を遂げました。上品で柔らかい柑橘系の香りが、ビールの風味を豊かにしています。
染料の元になったのは、収穫を終えたあとに残る太い茎や葉です。「ホップの芯にあるルプリンという香り成分の黄色にそっくりです。
優しくて温かい印象を受けました」と舩木さん。大地の恵みから生まれた色に思いを馳せながら、多様な生物が共生するナチュラルガーデンでビールを味わう。
「萌木の村」には、そんな心地よい時間が流れています。
柔らかなメリノウールを自然由来の染料で染めた「Nature Dye」。 化学染料だけでは出せない、天然ならではの風合いが特徴です。 染色に使われた水はろ過されたあと河川へ。 着る人にも環境にもやさしいシリーズです。 デイリーユースにうれしいこんな特徴も。
メリノウール100%使用で肌ざわりは柔らか。
通気性も高く、
季節を問わず快適に着られます。
アウトドアでも日常でも使いやすい
シンプルなデザイン。
薄手なのでインナーとしても重宝します。
特別なケア不要でお手入れ簡単。
icebreakerのほかの製品同様、
ご家庭の洗濯機で気軽に洗えます。
Art Direction : Ryo Tomizuka (OAK)
Photography : Masataka Nakada
Illustration : Yoshimi Hatori
Writing : Asuka Kawanabe
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