ELLE TERESA
Make It Beautiful 時代と遊べ。

ELLE TERESA

2019.6.26 | SIDE A

ラップだったら主役になれる。

“フィメール・ラッパーとして” というよりも、ありのままの自分として「カワイイこと、イケてること」を
詞に変え、歌い、振る舞う。ELLE TERESAの強みは、その純度にある。

Interview & text : Shiho Watanabe
Photography : Takao Iwasawa (The VOICE MANAGEMENT)
Styling : Momomi Kanda
Hair Make-up : Maira Tsuboi
Edit : Kentaro Okumura

ーどんな子供時代を過ごしましたか?

ずっとダンスをやっていたので、友達といる時間はあまりなかったかもしれないです。ダンスのクラスに友達はいたけど、学校にはあまり友達はいなくて。

ーダンスはいつから?

5歳くらいから。親がダンス・スタジオを経営していたので、お母さんにダンスを習っていいました。

ーその頃から人前で踊ったり、パフォーマンスしたりすることは好きだという自覚はありましたか?

どうかなぁ。昔からある程度ステージ慣れしている部分はあったのかも。今でもステージに立つ前は緊張するけど、ライブってすごくアドレナリンが出るじゃないですか。そういうことってなかなか経験できないし、昔から経験できてよかったのかなと思います。

ーダンスのレッスンを重ねていく中で、「よし、ラップもやってみよう」と思ったのは、どんなきっかけがあったのですか?

高校生のときに同級生のヤンキー系の子と付き合っていて、エルはその子のことをめっちゃ好きだったんです。でもその子にいきなりフラれて、「終わった…」って、マジでどん底の気分だった。それでその頃、地元の沼津のクラブに行くようになってYuskey Carterさんに出会い、彼にラップをするよう勧められたんです。それと、付き合ってた彼氏の周りの子たちが、KOHHの「iPhone5」とか「We Good」とかキャッチーな曲を良く聴いてて。日本語ラップには全く興味なかったんですけど、彼の楽曲はスっと入ってきて自然と覚えて口ずさんでたら、周りから「ラップやってみなよ」って言われたことも大きいですね。

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ーそうしていくうちに、東京へ引っ越してきた、と。

高校を中退して、17歳の時に上京したんです。先輩からは「高校は行っておけ」って言われていたから、ずっと行ったフリをしていたんですけど。

ー上京して環境が変わったことで生活も変化しましたか?

上京してからは、結構いろんな人に「いつ上京したの?」とか「生活変わった?」って聞かれるんですけど、生活が劇的に変わったと思うことはあまりないです。エルは何にも変わってないです。逆に周りから、なぜか「エルちゃん、変わったね」と言われることの方が多いんですよね。

ー去年は1stアルバムもリリースして、最近のライブでの振る舞いなどもみていると、これまで以上にプロのラッパーとしての気概を感じられます。

一年前まで、本当に仲間がいなくて。ずっと大丈夫って応援してくれた先輩はいるんですけど、それ以外の人は、周りの大人とかもみんな「どうせダメでしょ、無理だよ」みたいな感じだったんです。でも、最近になって、ちょっと認めてくれ始めた感じがする。今まで、誰からも期待されてないと思ってたけど、「期待されてるんだ」って思ったら、頑張らなきゃなって。プロかどうかっていうのは分からないけど、最近そう思い始めましたね。

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ー活躍の場や接触する人が増えると、自分の価値観がブレてしまうようなこともあると思うのですが、アーティスト活動を続けていく中で、ELLE TERESAさんが思う“クールの基準”ってありますか?

仲間を大事にできないヤツはクールじゃないなって、最近マジで感じます。調子がいいヤツが超多いから。そういう人たちが寄ってきても、「じゃあ、エルが困った時に助けてくれるの?」って思っちゃう。女同士でも、会ったら「わー!」って仲良さそうにしても、実際は陰口を言っていることとかあるじゃないですか。そんなフェイクな関係なら「最初から仲良くしなきゃいいじゃん」って思うし、それがダサいって思っちゃう。
アメリカのシーンでも同じだと思うんですよね。MIGOSだって、昔からずっと一緒にやってきたメンバーで今も活動してるし。やっぱり、仲間を大事にしてきた人たちって成功するんだなって思います。

ー例えば、普段「これ、曲にしたい!」とインスピレーションが沸くときってどんなときですか?

結構、マネージャーのYuskey Carterが(インスピレーションを)くれるかもしれない。自分のことを客観的に見るのって難しいじゃないですか。でも、Yuskeyは家族みたいな感じだから、私を客観的に見てくれている部分があるんですね。私が「この曲はこういう風にやった方がいい」って思っていても「こっちもいいんじゃない?」って導いてくれる。

ーFamous Dexの「JAPAN」のMVへの出演や海外でのライブを行ったりもしていますね。普段から海外からどう見られるかを意識していますか?

私のInstagramのフォロワーは、NYにいる人が一番多いので、意識しています。ヒップホップの中では “Harajuku”とか “Kawaiiとか “Anime”みたいなカルチャーを一番表現できている方だと思っています。

ー「BULMA」って曲もありますしね。

はい(笑)。そういう曲は出せるうちにいっぱい出しておきたいですし、実際海外のリスナーからの反応もいいんです。逆に、昔リリースした「Baby Tell Me Now」とかはWSHHのサイト(※USのヒップホップ動画専門サイト)にも載せてもらったんですけど、「トラヴィス・スコットのパクリだ」とか超ディスられちゃって。海外に寄せまくるよりも、日本のテイストをそのまま入れる方がいいのかも、と思っています。
今、日本はめっちゃくちゃ注目されているし、アーティストの来日も多い。でもそこで「日本人だせえ」と思われないように、エルが頑張らないとなって思います。

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ーちなみに海外でのライブはどんな感じでしたか?

海外のライブは、LAとNYで二回くらいかな。どちらも、かなりよかった!オーディエンスもぐっちゃぐちゃになって盛り上がってくれました。あと、LAではメルローズ(・アヴェニュー)を歩いてたら、男の子から「曲、聴いてます」って声を掛けられたんですよ。あとこの間ライブした台湾もすっごく盛り上がりました。
ヒップホップって、トレンドの移り変わりがめちゃくちゃ早い音楽じゃないですか。だからそれについて行ける曲を作ってないと、海外でライブしてもアガってもらえないんだなって実感します。

ー今年、新作の予定はある?

今年に入ってからはまだ新曲を出してないんですけど、最近は地方でのライブにたくさん呼んでもらっている状況で、ライブをがんばろうって思っています。今度は制作にちょっと時間をかけて、曲を溜めてから一気にリリースしたいですね。
今まであんまり仲間がいなかったから、海外のラッパーのように「友達と遊んで曲を書く」みたいなことをしたことがなかったんです。でもここ三ヶ月くらい、すごくいろんな人に良くしてもらって、毎日スタジオに行って遊んで曲を作る期間があったりして、エル的にはすごくいいヴァイブスです。今まで一人でカフェに行って曲を書いてって感じだったから。例えば、海外のスタジオに行った時に「お前、ヴァースやれよ」って言われたらパッてやれる(=レコーディングする)ようになりたいし、何かに向かってリリックを書くというより、遊びながら書くって方向に転換したいなと思っています。

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Profile

  • ELLE TERESA

    1997年静岡県沼津市生まれ。両親の影響もあり、幼い頃からヒップホップ・ダンスに親しむ。2015年に上京して以来、本格的にラッパーとしての活動をスタート。若干17歳の時に発表したYuskey Carterとの「Coca Cola」を皮切りに、ネット上でジワジワとリスナーの支持を集めていく。2016年4月、ラップをスタートしてわずか一年でデビュー・ミックステープ『Ignorant Tape』をリリース。大きな反響を集め、ストリート・ファッション誌『WOOFIN’』では<2016's Freshman>にも選出され、華々しいキャリアのスタートを切る。2017年2月には続くミックステープ『PINK TRAP』がリリースに。Sophiee(ゆるふわギャング/現在はNENEに改名)との「KUNOICHI MONEY」や、エルのメンターとも言えるYuskey Carterとゆるふわギャングとの「CHANEL」などはユニークなMVでも人気を集め、ストリート・ヒットを記録。また、ピンクやブルーを強調したイメージや、ギャル風のメイク、ブロンドに染めたロングヘアなど、このころからELLE TERESAの日本人離れしたスタイルも注目されるようになり、シグニチャーなスタイルを確立していく。そして同時に海外からの注目度も高まっており、「Baby Tell Me Now」のMVがUSの老舗動画サイトであるWorld Star Hip Hopに取り上げられたり、2018年元旦に発表したシングル「ZOMBITCH」では、アトランタ在住の新鋭フィメールMC、Bali Babyをフィーチャリング相手に迎えたりと、インターナショナルな動きにも注目が集まる。2018年3月に待望のデビュー・アルバム『KAWAII BUBBLY LOVELY』をリリース。キュートな声とは裏腹に、毒っ気のあるリリック、リズム感に溢れたクリスピーなフロウは、まさにELLE TERESAならではのセンス。これからも彼女らしい悪びれぬアティチュードで、日本の、そして世界のシーンを席巻していくはずだ。

ellese EC
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