野村周平
Make It Beautiful 時代と遊べ。

野村周平

2019.7.10 | SIDE A

男らしく、面白く生きる

スノーボードやスケートボードのプレイヤーとして得た経験は、野村の価値観に深く根ざしている。華やかな世界でも周囲のノイズに惑わされずに生きる、一人の男の証言。

Interview & text : Hiroaki Nagahata (STUDY)
Photography : Takao Iwasawa (The VOICE MANAGEMENT)
Styling : Keita Izuka
Hair Make-up : Kenichi Yaguchi
Edit : Kentaro Okumura

-最近の周平さんのインスタグラムには、野村訓市さんがかなりの頻度で登場していますよね。お2人はどこで知り合ったんですか?

ゴーシャ・ラブチンスキーが来日した時に、スケーターの1K(高橋一慶)さんが「(名字が)同じ野村でしょ」っていうことで訓市さんを紹介してくれて。その後、ディオールのパーティで再会した時に「スケボー好きなの?」「好きですね」「じゃあ、(ジェイソン・)ディル好きだろ?」「いやまあ、スケートが好きですね」って話をして、最後にサングラスをずらした間からギロっと見られて「何だこの人」と思ったのが最初の印象です(笑)。そこからどうやって仲良くなったかはよく覚えてないんですよね。

-どんな部分で一番気が合ったんですか?

あの人が人に(話を)合わせる天才なんです。誰とでも仲良くできるっていう意味で、心がとても大人な方なんだと思います。僕が知っている人の中でも、一番偏見がない人だと思いますね。

-ディッキーズに白Tというスタイルも訓市さんからの影響?

それはもともと好きだったんですけど……やっぱりそれが一番格好良いんですよね。一時期、韓国アイドルにハマった時は、ビームが出そうなサングラスとかかけてましたよ。パンツはスキニーで。

-そんな時期があったんですね。

すぐにやめましたけど。友達に「何それ?」って言われて「そうだよね」って(笑)。当時はまだ俳優活動を始めたばっかりで、周りにも韓国アイドルに憧れている人が多かったんで、自分も感化されちゃったんですよね。今は自分が着たいものしか着ません。変わるのはサイズ感だけで、根っこにある気持ちはずっとストリートです。

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-周平さんといえば、10代はスノーボードのプレイヤーでしたが、その世界では何を学びました?

スノボーをやっていると、同級生よりも大人な人たちといい所にいることが多くなって、遊ぶといえば「みんなで飲んでいるところに入っていく」だったから、そこで世代関係なく話せるようになりました。スノボーから入って、スケボー、BMXと繋がって、そのあとに音楽がついてきた。だから俺のルーツは、スポーツとバイク、あとは車もかな。自然の音を聴くのが好きなんですよね。イヤホンで音楽を聴きながらスケボーすることはできなません。あとは車のエンジン音にもグッときます。

-そもそもスノボーを始めたきっかけは?

普通に家族旅行で雪山に行っていて、それがどんどん楽しくなって自分の趣味になりました。ただ、プロのスノーボーダーとして食べていくのが大変なことだってことは知っていたので、「自分はサラリーマンをやりながらスノボーができたらいいな」くらいに思っていました。だから今は素敵な環境ですね。

-幼少期から「食える・食えない」を意識していたんですね。

うーん、僕の周りにはロクでもない人が多くて……昔から「何で下道(したみち)使ってスノボーに行くんだろ?」とかはずっと疑問に思っていて、後からその理由が分かったんですけど、俺は高速に乗って行きたかったから、ちゃんと仕事しようと(笑)。自分がプロになれるとも思ってなかったですしね。
あと俺、母親がめっちゃくちゃ料理上手だったんで、小さい頃からご飯を食べるのが好きだったんです。料理のおかげでグレることもなかった。だから、美味い飯は自分の人生に欠かせないんですよね。

-なるほど。では、俳優の世界を志した理由は? 俳優だって食べていくのはなかなか大変ですよね。

15歳の時にオーディション(「THE PUSH!マン〜あなたの周りのイケてる子募集〜」)に知らない間に応募されて、そこで優勝して事務所に入ることなったんです。最初は事務所に入ったら仕事は勝手に舞い込んでくるもんだって思ってたんですけど、全然そんなことはなくって。高校3年の時に事務所からは大学への進学も勧められましたが、大学でやりたいこともなかったし、それなら仕事に本腰入れようと、その頃から力を入れ始めました。

-具体的に何かを変えたんですか?

現場では静かにしてました。何かを深く考えてるように見えるんじゃないかと思って(笑)。そしたら周りが好いてくれるようになったんです。

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-同世代の俳優に感化されて「自分も頑張ろう」と思うことはなかった。

感化された人もいるにはいたんですけど……酒飲んだらいきなり俳優論を語り出すような人もいて、そういうのは受け付けなかったです。俺は、酒飲んで調子乗るなよ、酒飲まずに調子乗れよって思う。スケーターだったらそんなことしないぞって。

-コミュニティのノリが全く違ったということでしょうか。

スケート仲間と一緒にいる時は何も考える必要がないんですよ。バカやっても誰にも文句言われない。みんな愛すべきバカなんですよね。

-俳優になって自分自身のノリが変わってしまうこともなかった?

格好つけることが苦手なんですよね。飲めもしない高い酒を飲みながら「君、どこから来たの?」みたいなことは絶対にできない。それなら何も考えず「イエ〜」ってやってる方が楽だし、実際「(本当の)自分を隠して生きていこう」と思っていた時期もあったんですけど、長続きしませんでした。今は「みんなハッピーに生きていけたらいいな」と思ってるから、こういう場でも積極的に自分のことを喋りますね。余計なことも言うし(笑)。

-では、周平さんにとって「良い生き方」とは?

男らしく、面白く生きること。みんなといる時は愉快なのに、2人きりになったら男らしいっていうのがいいじゃないですか。

-「男らしさ」についてはご自身の中でどう定義していますか?

女性に優しいこと。友達を大事にすること。男女関わらず自分が好きな人をどれだけ大切にできるか。友達が悩んでたら相談に乗るし、友達が面倒臭い奴に絡まれたら怒るし。そういうことができる人って、意外と少ないんですよ。

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-そういえば周平さんはいつも仲間といる印象があります。以前なにかのインタビューで「できれば家に帰りたくない」と話されていましたよね。

根が寂しがり屋なんですよね。毎日同じ奴らと一緒にいます。LINEで「あれ?」「今日は?」「行きます?」「焼肉っすか?」ってな感じで誘い合って。あ、いや、一人はLINEじゃないな。だいたい3人なんですけど、なぜか一人はメッセージでやり取りしてますね。グループ作った方が便利なのに。

-その3人は何で結ばれているんですか?

全員バカなんですよ。一人、すぐに裸になる奴がいて……いや、これ以上は言えないか(笑)。飯食いながらモノマネとか延々とやってますね。みんな恥じらいがない。

-ドラマや映画の世界で周平さんの名前はだいぶ知れ渡ってきたと思いますが、ご自身の中で次のステージについてはどう捉えていますか?

お芝居をさせてもらう機会をもっともっと増やしたいですね。あとは俳優以外の活動も準備しているところです。今は「俳優が一番格好良い」っていう時代でもないじゃないですか。
「マスコットキャラ」みたいになっている現状があるんで、それを変えたいですね。この国にはちゃんとアンダーグラウンドなカルチャーがあるんだから、そこに光が当たるようにしたいんです。

-理想の俳優像はありますか?

やっぱり窪塚洋介さんと長瀬智也さんかな。本当に格好良い人たちだから、後輩たちに真似される。俺もそのレベルに行けるまで頑張りたいなと思います。

-最後の質問です。最近観た中で胸に響いた映画を教えてください。

基本的に、アーティスティックでアウトローな作品が好きで。最近観たのだと……『ベティ・ブルー(愛と激情の日々)』と日本の映画の『LOVE/JUICE』。今の若者に観てほしいのは『トレインスポッティング』。ああいう映画で薬物の怖さを知った方がいいと思う。『2』はおすすめできないですけど……(笑)。

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Profile

  • 野村周平

    1993 年11 月14 日生まれ、兵庫県出身。2010 年に俳優デビューし、2012 年NHK 連続テレビ小説『梅ちゃん先生』で注目を浴びる。近年の主な出演作に、『映画 ビリギャル』(15)『ちはやふる 上の句/下の句』(16)『ミュージアム』(16)『サクラダリセット 前篇/後篇』(17)『帝一の國』(17)『22 年目の告白-私が殺人犯です-』(17)『ちはやふる-結び-』(18)、ドラマ『恋仲結婚相手は抽選で』(18)『僕の初恋をキミに捧ぐ』(19)などがある。2019年秋には、主演映画『WALKINGMAN』が公開される。

ellese EC
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