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        NATURAL PERFORMANCE LAYERING | HOKKAIDO WINTER 2021-2022 NATURAL PERFORMANCE LAYERING | HOKKAIDO WINTER 2021-2022

        Behind the Scene 01 | Snowboard - 羊蹄山 - Josh Sellens

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        10年に一度の大雪のシーズンも、3月に入って降雪量が一気に少なくなっていた。この日は久しぶりの積雪があり、地上では5-10cm程度。天気は快晴、気温は-1度。春のパウダースノーに期待してハイクをスタートした。早速たどり着いた1合目の斜面で雪の状態を確認すると、フレッシュパウダースノーの下はかなり硬めで、ライディングにはあまり期待はできないコンディション。

        新雪と森のシャドーラインが創り出す空間はいつも幻想的で、どんどんハイクスピードを上げていくJoshの後ろにはフレッシュなトレースが描かれていく。気温は低めだが、ベースレイヤーでのハイクがとても気持ち良い。2合目のあたりからニセコアンヌプリを一望できる尾根上をハイク。それからは一気に1,000m付近までノンストップ。気温も-5度前後と低くなり、ミッドレイヤー、そしてシェルジャケットを着る。標高を上げるとともに、パウダーの下はアイスレイヤーに変化していた。

        1,200m付近から滑るラインを決めてファーストトラックを狙う。岳樺(ダケカンバ)の樹氷の中を一歩一歩確実に進んでいった。そして、太陽の光が入りドロップイン。ラインを描く。Joshは「やっぱり硬いな」と言いながら、自分のファーストトラックをしばらく見つめていた。

        次のポイントを探しに移動しようとすると、さらにコンディションは厳しくなり、エッジが効かなくなるほどベースのアイスは硬くなっていた。雪が溜まっている地形を狙って夕陽に染まる最後のラインを滑り込んだ後、夕陽を眺めながらその日は下山した。

        【プロフィール】
        嶋貫泰至 Yasuyuki Shimanuki
        BLAU production代表。1980年生まれ。北海道出身、ニセコ在住フリーランスフォトグラファー兼シネマトグラファー。幼少期に設計士の叔父の影響で高校・大学では建築を専攻。その後2年間、イギリスの大学院にてPgDipを取得し建築やアートを学ぶ。19歳の時にニュージーランドでワーキングホリデーの旅を通じ英語や海外文化を学び、ニュージーランドの原始的な自然に魅了され独学で写真を始める。現在は、ニセコを拠点に、国内国外問わず、スキー写真・映像撮影を中心に活動している。
        www.yasuyukishimanuki.com

        2021年10月4日(月) Oct 4, 2021

        写真・文:嶋貫泰至

        Photo & Text: Yasuyuki Shimanuki


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