HOT LIFE STORY

きっと、人間の本能が
もともと持っている、
描く楽しさを伝えたい。

Vol. 01

イラストレーター
大塚いちおIchio Otsuka

NHK Eテレ「みぃつけた!」の人気キャラクターの作者として知られる大塚いちおさん。
北陸新幹線・上越妙高駅のためにお迎えキャラクター「ウェルモ」や
子ども向けのワークショップなど、イラストレーターとして幅広く活躍する氏が語る、
イラストに込めたあたたかな想い、光電子®ウエアのぬくもり。

駅から広がる夢をどんどん描いてもらいたい、と想いながら、ウェルモを描いた。駅から広がる夢をどんどん描いてもらいたい、と想いながら、ウェルモを描いた。

「『せっかく何か作るなら、キャラクターを作りませんか?』と、僕から提案させてもらったんです。」北陸新幹線・上越妙高駅のお出迎えキャラクター「ウェルモ」の産みの親であり、上越市の出身でもある大塚いちおさんは、新たに駅舎内の通路に設置された「ウェルモ像」と向きあいながら言った。「新幹線の駅ができるので、地元出身の自分に何かデザインしてほしい、というのが最初の依頼でした。今、僕は東京で仕事をしていますが、ここには高校生まで過ごした故郷としての記憶があるんです。それ故に、新幹線の駅ができて、どれだけ地元の人が喜ぶのか、懐疑的な部分がありましたが、実際は、おじいちゃん、おばあちゃんから子どもまで、駅を楽しみにしている人が想像しなかったほどたくさんいました。こんなにも胸を踊らせている人がいるのなら、『2時間で東京に行ける』とか『日帰りで東京の映画や演劇だって見られる』とか、僕の頃では思いもしなかった夢をどんどん描いてもらいたい。そんなことを思いながら、ウェルモというキャラクターを描きました。」

一度すべてを捨て、白い紙にペン一本で描くところから始めてみた。一度すべてを捨て、白い紙にペン一本で描くところから始めてみた。

NHKの教育番組「みぃつけた!」の人気キャラクター「コッシー」や「サボさん」の作者として、いまや多くの子どもや保護者に親しまれる大塚さんだが、ある気づきが自身のスタンスを大きく変えるきっかけになったのだという。「駆け出しの頃、イラストレーターとは自分の個性があれば仕事が来ると考えていました。でも、現実は甘くない。依頼がほとんどない中で、きちんと仕事と向き合うことが大事だと気づきました。そこで、一度すべてを捨てて、白い紙にペン一本で描くところから始めてみようと思ったんです。実際に仕事でやってみたら、すごく自由になれた。そして、コミュニケーションを図ることで単に頼まれたまま描くのではなく、『絵を通じて実現したい何か』のために、より良い手法を探って描いていく楽しさも知りました。『みぃつけた!』のキャラクターも、実は番組が始まる1年前の企画当初から関わり、多くのコミュニケーションから生まれたものなんですよ。」

ワークショップの時、幅広い状況に対応できるダウンジャケットは、とても頼もしい。ワークショップの時、幅広い状況に対応できるダウンジャケットは、とても頼もしい。

コミュニケーションを大切にする大塚さん、その活動のひとつにワークショップがある。「屋内が多いですが、雪の中で子どもたちと作品づくりをしたこともあります。芯から凍えた記憶があります(苦笑)その時、このヘリーハンセンのダウンジャケットがあれば違ったかも。光電子素材のジャケットは優しいあたたかさがあって、湿気がこもる感じがありません。しかも軽くて、風が吹く寒い場所でも、穏やかな気候でもストレスがない。ワークショップの時、幅広いシチュエーションに対応できるウエアは、とても頼もしいです。」 2018年1月には、鎌倉でのワークショップが予定されている。「みんなで何かを作ることで『絵は楽しいよ!』とか『一緒にやると、こんなことができるんだよ!』とか感じてくれたらいい。これは想像ですけど、人類はきっと早い時期から歌ったり踊ったり、野原を走ったりと同じように、絵を描くことを楽しんだり、絵で何かを伝えていて、絵を描く本能はもともと人間の中にあるものだと思っています。僕はたまたま仕事にしていますけど、少しの時間と手間さえあれば誰でも絵は描ける。こたつに入りながらでもいい、ワークショップの体験が絵を描くきっかけになってくれると、とてもうれしいですね。」

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イラストレーター・アートディレクター 大塚いちお Ichio Otsuka

PROFILE

イラストレーター・アートディレクター
大塚いちおIchio Otsuka

1968年新潟県上越市生まれ。イラストレーターとして、広告やパッケージ、出版など数多くの仕事をこなし、アートディレクターとして、広告や、テレビ番組のキャラクターデザイン・衣装・セット・タイトルロゴなど番組全体のデザインに携わる。担当番組にNHK Eテレ「みいつけた!」など。Jリーグ川崎フロンターレのファミリーアートディレクターとして、グッズやイベント関係のデザインを担当し、2015年シーズンユニフォームをデザイン。2005年東京ADC賞受賞、その他カンヌライオンズや D&AD awardsなど海外の受賞も多数。