Interview About Outer Collection Interview About Outer Collection

Photo Takaki Iwata

Interview Takayasu Yamada (THOUSAND)

Text Yutaro Okamoto (THOUSAND)

Design Mikuto Murayama (THOUSAND)

ゴールドウイン社が持つ技術力と、GOLDWIN MOTORCYCLEのモーターサイクルに特化したノウハウを駆使し、日常に根ざしたライフスタイルラインであるgwmaverick。2020年春に発足し、今季で4シーズン目を迎える同ライン。これまでになかったオーセンティックなモーターサイクルカジュアルウエアとして着実に支持を集めている。そこで今回は、1シーズン目からgwmaverickのスタイリングを手がけるスタイリスト山田陵太さんと、デザイナーの上野梓さん、MDの小林拓郎さんを迎え、今シーズンの注目アウターを中心にトークセッションを決行。改めてgwmaverickのコンセプトも探っていく。

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まずはgwmaverickのコンセプトを改めて教えてください。

小林:GOLDWIN MOTORCYCLEで培ったモーターサイクルウエアの機能を受け継ぎ、よりカジュアルでデイリーライフにフィットするアイテムを提案しています。というのも、しっかりとしたバイクウエアは走行シーンによっては欠かすことのできないギアではありますが、機能性ゆえのハイスペックなデザインがどうしても日常生活からかけ離れたものになってしまいます。バイクに乗る人全員がそのようなウエアを必要としているわけではないので、より日常生活や街中に馴染むバイクウエアがあってもいいはずだと思ったのです。そうして生み出されたのが、gwmaverickという新たなバイクウエアのスタイルでした。

コンセプトのもと、実際にどのようなアイテムを心がけて作っていますか?

小林:色々リサーチを進めていくうちに気づいたのは、こだわりを持っている人はオーセンティックな服が好きだということでした。例えば、ライダースジャケットやジージャンのような王道のアイテムをベースに、gwmaverickとしてバイクに乗れる要素を入れて再構築するような作り方がいいのだと考えたんです。ゴールドウイン社が持つスポーツテクノロジーと、GOLDWIN MOTORCYCLEで40年近くにわたって培ったモーターサイクルスペックに関するノウハウを用いて、オーセンティックなアイテムをアップデートしています。

上野:次のシーズンでどのようなアイテムを作っていくかのアイディアを小林さんが出して、それを私が形にしていっています。私自身もバイクに乗るのですが、以前はバイクウエアを気にせず、スカートでさえもバイクに乗ることもありました(笑)。でもこの会社に入ってバイクウエアを実際に身につけてみると、こんなにも快適なんだと驚いて。そんな個人的な経験からも、普段着に近い形ながらもバイクウェアとしての機能性があるgwmaverickのアイテムの魅力をもっと広めていきたいと思って作っています。

gwmaverickのプロダクトに取り入れている機能は、どのようなものがあるのでしょうか?

小林:バイクに乗るために欲しい必要最低限の機能として、防風性や風抜けのためのベンチレーションは多くのアウターに取り入れています。また、風でばたつかないようにするためのアジャスターなどを加えるようにしています。

上野:それらの機能を加えた上で、どうすればより日常着として違和感のないデザインにできるかを考えています。でも色々な機能を盛り込みすぎるとどうしても制限が多くなり、一般的なバイクウエアのようにゴツゴツな印象になってしまいます。よりハイスペックなウエアはGOLDWIN MOTORCYCLEで作っているので、そこと差別化をしないといけない。バイクに乗る人だけでなく、乗らない人にも日常で着ていただけるアイテムをgwmaverickでは作っていきたいので、機能と構造のスリム化を日々検証しています。

Despatch
Riders
Coat

ここからは今シーズンのアウターアイテムに関して伺っていきます。まずはgwmaverickを象徴するDespatch Riders coat(GSM52052 / GSM52052A)に関して教えてください。

小林:1940年代に実在した原型のディスパッチライダースコートからのアップデートとしては、首元にボタンを取り付けました。簡単に襟を立てて留められるので首回りがガードされ、防風対策ができるんです。包まれているような安心感が生まれますし、ファッション感も高まります。ポケットのフラップ部分もしっかり締まるので、走行中も安心です。そして何よりも、コートを着てバイクに乗れるということに多くのお客さんが喜んでくれるんです。

上野:無地のコートには防水素材を、チェック柄の方にはリサイクルウール素材を用いつつ、ぱっと見ではモーターサイクルウエアとはわからないようにしたくて。そのためにも、オリジナルのディスパッチコートには付いているヨークやファスナーを無くしたりもしています。バイクウエアとして欠かすことのできないベンチレーションに関しては、縦と横のどちらに入れるとデザインとして成立するかも考えています。

山田:このクラシックなダークチェック柄も目を引きますし、ファッション性がとても高いと感じさせられます。リサイクルウールを使っているところも、環境問題に意識のあるブランドならではだと思いました。

Double
Breasted
Jacket

次はDouble Breasted Jacket(GSM52153)に関して教えてください。

小林:シーズンを追うごとにgwmaverickとしてカジュアルなアイテムが着実に増えてきた中で、そろそろジャケットを作りたいと思ったんです。これ一枚を羽織っていれば、バイクウエアでありながらも少しかしこまったなシーンにも対応できます。シングルではなくダブルのジャケットにすることで、自然と防風性も上がっています。

上野:ジャケットなのでカジュアルに見えすぎないようにしつつ、可動域を広げるために肩のデザイン性にこだわりました。アジャスターも付いているので、ライダースやブルゾンのような使い方もできて万能な仕上がりになりました。

山田:ワークジャケットやコックジャケットのような印象もありますね。ミリタリー要素があるジャケットとして、そして普段着として今の気分に合いそうです。バイクウエアとしてだけでなく、日常でも有効な機能性が嬉しいですね。

小林:SOLOTEX®という素材で、はっ水と速乾機能に優れているんです。裏地には防風素材を使っていて。このように機能素材を用いることはゴールドウイン社だからこそできる強みだと思います。

Balmacaan
Coat

Balmacaan Coat(GSM52150)に関して教えてください。

上野:インバーテッドプリーツというディテールを後ろの裾に施しています。このプリーツ加工が広がることで裾がもたつかず、バイクにまたがりやすくなるんです。普通に立っているときはこのプリーツが折り畳まれるので、シルエットもスマートです。とても合理的な機能ですし、防風機能も上がるんです。

小林:止水テープに加えて雨返しも取り付けているので、防水機能もとても高いんです。生地としては、防水や透湿、速乾性に優れてるものを使っています。ですがとてもナチュラルに見える素材でもあるので、デイリーカジュアルとしても着ることができます。

山田:速乾性が高いのは魅力的ですね。濡れてしまったとしても、すぐに乾けば次の移動にもスムーズに向かえますし。バイクでの移動だけでなく、ゲリラ豪雨が多くなっている現代の生活においてもうれしい機能かもしれないですね。

Duffle
Coat

最後にDuffle Coat(GSM52151)に関して教えてください。

小林:一般的には分厚くて重たい印象のダッフルコートですが、それをアウトドアウエアで重宝されるシェルのように身軽に羽織れるようにすればゴールドウインらしさが出ると思ったんです。

上野:表地にはウール混を、裏地にはラミネート加工をして防水透湿性を高めています。三層構造になっているので通気性も上がっています。

山田:ダッフルなのに撥水性や身軽さがアップデートされていて、しかもバイクに乗れるっていうのは嬉しいですね。このクオリティでバイクウエアを作っているブランドってほかにはないと思います。しかもファッション性も高いことが、これまでにないバイクウエアとしての存在感を生んでいますね。今季はいつもよりヨーロッパのオーセンティックな洋服の要素が多いコレクションでした。そこに現代技術で生まれたエレクトリックバイクであるSUR-RONを使用してビジュアルを撮影しました。シューズの合わせもそうですが、そういうクラシックさとモダンの対比がgwmaverickの取り入れ方として僕は面白いと思っています。

gwmaverickは今後どのようなカテゴリーになっていくのでしょうか?

上野:長い歴史と実績のあるGOLDWIN MOTORCYCLEからの新たな切り口として、ファッション性の高いバイクウエアとしてライダーの方に楽しんでもらいたいです。だからといって奇をてらったことをするのではなく、オーセンティックなアイテムをゴールドウイン社が持つ技術力や性能でアップデートし、結果として新しく見えるものを作っていきたいです。

小林:「今までこんなウエアってなかったよね」ってバイク業界の人が言ってくれることが嬉しいです。やっててよかったなって。

山田:世の中のファッション観としては、ジャンルレスでライフスタイルに適したラフなアイテムが増えています。過去のバイク業界にはモッズやベルボーイなどスタイルにあったウエアがありましたが、これからはよりデイリーに着ることができるバイクウエアが間違いなく求められると思うので、gwmaverickはまさにその先駆けだと思います。

  • 山田陵太スタイリスト。ファッションだけでなく映画や音楽など、幅広い知識を持つ。gwmaverickはブランド立ち上げ時からスタイリングを行なっている。

  • 上野梓gwmaverick/GOLDWIN MOTORCYCLEデザイナー。前職ではファッションアパレルのデザイナーを経験し、現在はファッション性の高いバイクウエアのデザインを手掛けている。愛車はYAMAHA SR400。

  • 小林拓郎gwmaverick MD(マーチャンダイザー)。GOLDWIN MOTORCYCLEにライフスタイルラインを立ち上げ、コンセプト作りから商品企画、営業・販売までを幅広く行っている。

Outer Collection
Products

  • GSM52052A gwmaverick ディスパッチライダーズコート

    GSM52052A

    gwmaverick
    ディスパッチライダーズコート

    ¥85,800(税込)

  • GSM52153 gwmaverick ダブルブレステッド ジャケット

    GSM52153

    gwmaverick
    ダブルブレステッド
    ジャケット

    ¥44,000(税込)

  • GSM52150 gwmaverick バルマカーンコート

    GSM52150

    gwmaverick
    バルマカーンコート

    ¥52,800(税込)

  • GSM52151 gwmaverick ダッフルコート

    GSM52151

    gwmaverick
    ダッフルコート

    ¥63,800(税込)