VECTIVは、「VELOCITY(速度)」と「EFFECTIVE(効率)」を掛け合わせた名の通り、速く、より遠くへ進むために生まれたソールテクノロジーである。 トレイルという刻々と表情を変えるフィールドで磨かれた設計は、推進力、安定性、グリップという異なる性能を、多層構造のソールユニットへ統合。着地のエネルギーを、次の一歩を生み出す力へと変えていく。 その恩恵は、トレイルだけに留まらない。ロードではスピードと効率を支え、ライフスタイルでは日々の歩行をより快適なものへと導く。 走る場所が変わり、歩く目的が変わっても、人を前に進めていく役割は変わらない。 トレイルで生まれたVECTIVは、あらゆる一歩をその先へと導いていく。
No. NF52648
Weight 308g (US 9)
Size 5 - 10.5 (Unisex)
Price ¥29,700 (Tax inc.)
パフォーマンスシューズと同様の3 層構造のソールユニットを採用。天然皮革とメッシュを組み合わせたファッショナブルなアッパーが特徴。
No. NF52649
Weight 296g (US 9)
Size 5 - 10.5 (Unisex)
Price ¥26,400 (Tax inc.)
ソールにTPUプレートを採用し、歩行時の反発を抑えて安定性を追求。トーナルカラーのエンボスロゴが、ソリッドな印象を演出。
No. NF52650
Weight 299g (US 9)
Size 5 - 10.5 (Unisex)
Price ¥29,700 (Tax inc.)
メッシュベースに厚みのあるフォームを組み合わせた、立体感のあるアッパー。3 層のソールユニットは快適で安定した歩行性を実現。
高尾の山で髙橋祐衣さんと時間をともにした。山を駆ける姿から見えるのは、自然と対話しながら、自分のペースで進む彼女らしいランスタイル。その足元には、レースの日も、日常的に山で過ごす時間も支えてきたVECTIVがある。
THE NORTH FACE Sphereスタッフ。埼玉県出身。トレイルランニング歴2年半。「Mt.FUJI100」で100マイルを完走。ランニングを通じたコミュニティづくりや走る楽しさを発信中。
早朝、山に入っていくと、さっそく現れた急登を、テンポよく軽やかに駆け上がっていく髙橋さん。しばらくして頂上を越えたとき、トレイルランニングで一番楽しいと感じる瞬間について尋ねてみた。
「下りの道を走ることが好きですね。特に、山を下ったところから平坦な道に出て、スピードに乗って駆け抜ける瞬間。自然の中で、風を切る感覚が気持ちいいんです」
そう話す髙橋さんは、アウトドア好きな家庭で、自然やスポーツに親しみながら育ち、その環境からトレイルランニングを始めた。社会人になった今も、大会や練習で山に入り、休日は短めのランで汗を流している。
「上りを走るのは苦手だったんですが、他店で働いている先輩ランナーにひたすらついて行くという練習を重ね、走れるようになりました。一心に走っていると、思考が研ぎ澄まされます。それこそTHE NORTH FACESphereで開催するトレランイベントの新しいアイデアが浮かぶこともあるんです。今は好きな時間ですね」
山では、自分のリズムを崩さずに走り続けることを何より大切にしている。2カ月前には100マイルレースを完走。納得のいく内容ではなかったと振り返るが、「ゴールしたい」という強い気持ちで最後まで乗り切った。
「先輩ランナーの教え通り、上りは焦らず淡々と、下りでは地形を読みながら身体を預ける。変化し続ける路面や天候、自身のコンディションに意識を向けながら、その時々に最適なペースを探っています」
その積み重ねが、100マイルという長い距離に挑む力になる。目の前を駆けていく姿にも、力みはなく、一定のテンポを刻み続けている。
そんな髙橋さんが信頼を寄せる、THE NORTH FACEのVECTIVコレクションは、トレイルランニングという過酷なフィールドを原点に誕生した。プレート構造による推進力と安定性を両立し、長時間の走行を支えるシューズとして進化を続けている。
「楽に進めるのに、幅広なソールで安定感があって履き心地が良い。長距離では、速さ以上に終盤になっても走れる余力のある脚を残すことが大切なので、練習でもレースでもVECTIV Enduris 4を履いています」
プレートを搭載しながらも足当たりがソフトなEnduris 4は、自身の走り方に合う。一方、今回試したSummit VECTIV Pro 3には、異なる魅力を感じたそう。
「自然と足が前へ前へと押し出されていくような感覚がありました。スピードのコントロールには少し技術が必要ですが、一気に加速できるパワフルさがあります」
100マイルを走るなら、前半はPro 3でスピードを生かし、後半は足への負担が少ないEnduris 4へ履き替える──。そんなレースプランも思い描いている。
話しながら山道を進んでいると、気づけば麓に辿り着いていた。普段は東京・原宿のTHE NORTH FACE Sphereで、ランナーの目線から山を走る魅力やギア選びのポイントを伝えている髙橋さん。
「これから走り始める方や海外から来たランナーなど、いろいろな方とトレランの話をすると、新しい発見や刺激がたくさんあるんです。VECTIVも自信を持ってお勧めしています。お客様が迷っている時は『他ブランドのシューズと履いて比べてみてください』とお伝えしています」
山を走ることは、髙橋さんにとって特別な挑戦ではなく、暮らしの延長線上にあり続けるもの。トレイルで培われたテクノロジーを持つVECTIVもまた、山と街を行き来する彼女の日常にも自然と溶け込んでいる。
1000kmをともにできるのは、どんなシューズなのだろう。ウルトラランナーの視点では、履いた瞬間の軽さや反発力だけでは、本当の性能はわからない。重要なのはゴールの瞬間まで寄り添ってくれること。石川佳彦さんが語るのは、VECTIVと築いてきた関係性だった。
THE NORTH FACEアスリート。会社員として働きながら競技を続ける。2017年24時間走世界選手権優勝、2018年スパルタスロン優勝、2019年バッドウォーター135ではコースレコードを樹立。
徳島の山間で育った石川さんにとって、長距離を走ることは、幼い頃から身近な風景だった。休日になると、大工として働く父親が60km、80kmという距離を走り、帰ってくる。その姿を見ながら「なぜ、そんなに走るのだろう」と不思議に思っていたという。しかし、いつしか自分自身も長い距離の先にあるものを追い求めるようになっていた。
「走ることへの抵抗感がなかったのは、父の影響が大きいと思います。超長距離に挑むことが、自分のDNAに自然と引き継がれていたんです」
学生時代は陸上競技に打ち込んだ。しかし、どの種目にも上には上の選手がいる。高校でインターハイに届かなった心残りもあり、社会人になってからも走り続けた。自分が本当に向き合うべき場所はどこなのか、模索する時間だったという。
転機は、24歳で挑戦した100kmを走るウルトラマラソン。特別な準備を重ねたわけではなかったにもかかわらず優勝。その後、24時間走という未知の領域へ進み、2017年には世界選手権でも270.870kmを走破して優勝するなど、結果を残した。
しかし、石川さんが長距離を走り続ける理由は、記録や勝利だけでは語り尽くせない。何時間も走り続ける中で、疲労や眠気、変化する身体や環境のうねりと向き合い、ニュートラルなメンタルを保つ。そうすることで自分自身の内側にある精神世界の奥深くへ潜り込んでいくことができるのだという。
「毎日、走る理由を探している感覚があります。走る前から答えがあるのではなく、走ることで初めて見えてくるものがあるんです」
シューズ選びにも独自の哲学がある。靴の寿命を単純に劣化だけで判断するのではなく、自分自身の感覚の変化で見極めている。
「新しくても古くても、このシューズ、もう履きたくないなと思った時が買い替え時だと思うんです」長い距離をともに走ることで、シューズとの間に信頼関係が生まれていくという。愛用するTHENORTH FACEのVECTIVについて、こう語る。
「履いた瞬間にすごく軽さを実感できるからいいというより、距離を重ねることで搭載された機能と本当の良さがわかってくるシューズだと思います。壊れにくく、少しずつ身体になじんでくる感覚があります」
石川さんはVECTIVのロードランニング用のシューズで累計3,000kmを走行。現在、4足目で、長く履き続けることで、シューズの真価が見えてくる。
「スタート時点で最高な状態であるよりも、50km、100km、160km走った時にも軽いと感じられるか。疲れてきた時に、自分を支えてくれるかが何より大事なこと。そのためには、ある程度は自分から足を靴に合わせていく必要もあると思います」
ウルトラマラソンの舞台で、変化していく自分と向き合えるシューズで、さらに頼れる存在であること。それが超長距離用のシューズに求められることなのだ。
極限状態をともにしたシューズは、一つのギアではなく、自分が走った道のりや、その時々の感情を記憶し、自分が何者かを知るためのパートナーになる。それが、石川さんにとってのVECTIVだという。
Produced by Goldwin
Art Direction_ Akinobu Maeda [Maeda Design LLC.]
Design_ Yuu Takahashi [Maeda Design LLC.]
Photographs_ Asuka Ito (Interview), Kae Homma (Model),
Yuichi Sugita (Still)
Styling_ Tomoya Yagi
Hair & Make-up_ Narumi Tsukuba
Models_ Lavinia [West management], Simon [Image]
Text_ Aika Kawada (Interview)
Editorial Production_ Manuskript