10年続くスタンダード

Tellus

進化を続けるトレッキングパック

2022年春。10年間続くロングセラーのスタンダードパックが、4年ぶりにアップデートを果たしました。
必要十分な機能性を持ち合わせるトレッキング向けのファーストパックというコンセプトはそのままに、環境に配慮したリサイクル素材の採用や、背負い心地、細部をアップデートすることで、より使い勝手のいい汎用性の高いバックパックに生まれ変わっています。

新しくなった6代目 Tellus

1マテリアル

メインの生地は260Dのリサイクルナイロン、ボトム素材には315Dのリサイクルナイロンを採用。耐久性と軽さのバランスに優れ、生地としての機能性はそのままに、環境配慮型に進化しています

マテリアル

2サイドファスナー

開閉しやすく調整しやすいダブルスライダーのサイドファスナー。雨蓋を開けることなく、本体内部に簡単にアクセスできます。テントや小屋泊だけでなく、ソロキャンプや旅行にも使いやすい仕様です

サイドファスナー

3サイドポケット

サイドポケットは大容量のマチ付きポケット。折りたたんだトレッキングポールやウォーターボトル、カメラの三脚を手軽に収納できる耐久性を持ち、大きめのストラップでしっかりホールドできます

サイドポケット

4背面パネル

凹凸のないフラットなメッシュの裏側に、肉抜きをしたEVAフォームを当てることで、背中へのフィット感を保ったまま、通気性を確保。背中の蒸れを軽減し、快適な背負い心地を実現しています

背面パネル

5ヒップハーネス

ヒップハーネス左右の取り付け部と背面がシームレスにつながるデザインに変更。腰に荷重が乗りやすく、体に沿ってベルトを締め込めやすく、なおかつ、パックの揺れを軽減できるフィット感を実現

ヒップハーネス

6レインカバー

レインカバーは雨蓋ポケット内に標準装備。不意の降雨に対して素早くスムーズに取り出せます。収納位置は背面側のデッドスペースのため、大容量の雨蓋ポケット自体の使い勝手はそのままです

レインカバー

HISTORY

2010年秋に誕生した「Tellus」。日本の山に適したベーシックなトレッキングパックの歴史を振り返ります

1st 2010~
2nd 2011〜
3rd 2013〜
4th 2015〜
5th 2018〜
6th 2022〜

シンプルで汎用性が高く、フィット感に優れた日帰りから1泊のトレッキングに最適なエントリーモデル「Tellus 30」。
3サイズの背面長で、カラーは黒、緑、紫の3色でデビュー

  • 1st
  • 1st
  • 1st

半年後に4モデルを追加してシリーズ化。サイズアップした45Lモデルと、ウイメンズの2モデル、デイパック型モデルが登場。
カラーバリエーションもメンズ7色、ウィメンズ5色と大幅に増加

  • 2nd
  • 2nd
  • 2nd
  • 2nd
  • 2nd
  • 2nd
  • 2nd
  • 2nd

65L(ウィメンズ55L)の大型モデル、キッズモデル、カメラ用モデルが新登場。
背面アルミフレームをT字からU字に変更し、フィット性を向上。雨蓋容量アップなど、より使いやすくアップデート

  • 3rd
  • 3rd
  • 3rd
  • 3rd
  • 3rd
  • 3rd
  • 3rd
  • 3rd

基本デザインを生かしつつ、3度目のフルモデルチェンジ。ラインナップとカラーバリエーションを整理。
開口形状を維持する本体トップ、軽量かつ強度の高い素材採用など細部をアップデート

  • 4th
  • 4th
  • 4th
  • 4th
  • 4th
  • 4th
  • 4th
  • 4th

45L(W 42L)、35L(W 30L)、25L、PHOTO、キッズと、シンプルなラインナップに集約。
フロントポケットを大きく開く仕様に変更、背面をテクニカルな構造に。現行モデルに近づく

  • 5th
  • 5th
  • 5th
  • 5th
  • 5th
  • 5th
  • 5th
  • 5th

スタンダードなトレッキングパックの最新シリーズ。細部をより使いやすく、リサイクル素材にアップデート。
ウィメンズモデルがなくなり、3サイズの背面長を持つユニセックス展開に変更

  • 6th
  • 6th
  • 6th

カラーは抜粋して掲載しています

日本人に合ったスタンダードな
トレッキングパックを作りたい

知久ケン/Ken Chikyu

初代Tellusから現行モデルに至るまで、長く開発に携わってきたエキップメントデザイナー、知久ケンさんへのインタビューです。誕生のきっかけから、10年間の変遷で進化したことと、10年経っても変わらないこと。Tellusのすべてを知り尽くしたデザイナーに語っていただきました。

こうしてTellusは誕生した

初代Tellusの発売は2010年秋。当時のTHE NORTH FACEのラインナップには、実はエントリー向けトレッキングパックというものが存在しなかったんです。

バックパックの多くはアメリカで企画開発されたもので、日本の山では、なにかと使いにくい点が否めなかったし、体型の違いによるフィットとサイズ感の問題もありました。

そこで、日本人が日本の山で違和感なく使えるスタンダードなトレッキングパックを作ろうということになった。それが2008年頃です。

目指したのは日帰りから1泊のトレッキングに最適なサイズ感と、初心者でも迷いなく使える安心感あるトレッキング向けパック。日本人の体型に合った背面長を持ち、フィット感と通気性の良い背面と、使いやすい雨蓋やポケットを備える。こうして誕生したのが、初代の「Tellus 30」です。

その半年後の2011年春には、早くも大幅にバリエーションが追加されます。当初の30リットルモデルに加えて、小屋泊にも対応できる45リットルモデルと、それぞれのウィメンズモデル。さらに日帰りに特化したデイパック型の25リットルモデル。カラーバリエーションも一気に増えています。

この頃は若い女性登山者の増加によって登山シーンが大きく変化しつつある時代でした。「山スカート」が登場したのもこの頃です。そうした時代的な背景にも背中を押されて、エントリーにも最適な定番的トレッキングパックとしての評価を得てきました。

使いやすさにこだわった10年間の変遷

最初の大きなアップデートは、2013年春。このときは長期のトレッキングに適した65Lと55Lの大型モデルと、キッズモデル、さらにカメラパックとしての機能を持つ「Tellus Photo 40」が追加されています。

そこから、2015年春、2018年春と、2、3年のスパンでリニューアルを重ねていきます。その間、登山シーンの変化に応じてラインナップを再構成しつつ、より背負いやすく、より使いやすさを求めて、素材、パーツ、デザインをアップデートさせていく歴史でした。

初期型の頃は、ヘビィ&デューティとまではいかないまでも、どちらかといえば、重さよりも使いやすさが求められました。それが次第に、より軽量で、より強く、テクニカルなスタイルへの要望が増えていきました。

使いやすさにこだわった10年間の変遷

けれども、Tellusに求められているのは、誰もが迷いなく使えるベーシックなトレッキングパックとしての良さです。

たとえば、素材を薄くし、より簡素化した背面構造を採用すれば軽量化はたやすい。極端なことをいえば、パッキング技術がある上級者向けなら背面ボードすらなくてもいい。けれども、そのぶんパッキングには慣れとコツが必要になります。

それに対して、信頼感のある生地と、しっかりした背面構造を備えていれば、初めての人がザックリとパッキングしたとしても、ある程度のバランスを保って背負うことができます。

また、Tellusのストラップやサイドコンプレッションには15mm幅のナイロンテープを採用していますが、テクニカルパックの10mmテープを使えば、もっと軽量に、スタイリッシュに仕上げることができます。

けれども、太いストラップなら、バックルは開閉しやすく、ストラップを締めたり緩めたりといった操作も容易です。

やはりTellusに必要なのは、そうした誰もが使いやすい機能性であり、安心感。初心者に限らず、使いやすさでいえば、こうした仕様のバックパックであるはずです。

もちろん、そうしたTellusならではの位置づけを意識しながらも、カッコ悪いモノ、古くさいモノは絶対に作りたくないという気持ちでデザインしてきました。そうした結果、時代時代に合ったパックを作り続けられたような気がしています。

日本にフィットしたバックパックをいつまでも

日本人向けのデザインという点はずっと意識してきました。その点ではやはりレインカバー、雨蓋、ウエストポケットは必須です。

たとえば、レインカバーは別売りにしたほうがコストも安く、財布には優しい価格になります。でも、日本の山は雨と切り離せないので、最初から付属していたほうが親切だと僕は判断しています。必要ないという人は、取りだして置いていけばいい話ですしね。

フロントの大型ポケットも特徴的で、Tellusを使い勝手のいいバックパックにしているひとつの要因になっています。

日本にフィットしたバックパックをいつまでも

前モデルではファスナーで開閉できる仕様にしましたが、そこまでは必要なかった。冬場のグローブやダウンのように、登る前に身につけていて、歩き始めたら、あとは山頂まで使わないようなモノは下に押し込んで、行動中に脱ぎ着するものは、すぐ取り出せる位置に入れておく。

僕自身、汗かきだから、歩きながら脱いだジャケットをポケット上部にしまっています。パーティのメンバーに遅れをとりたくないし、弱気なところは見せたくないから、歩きながらすぐにアウターを出し入れできるフロントポケットは重宝しているのです。

一番重要なのは、体にジャストフィットさせること。リニューアルのたびに、最もこだわってきたのはその点です。

シェイプとフィット感の調整は、本当に細かく、粘り強くやります。背面長、ショルダー長、ウエスト長や、カーブやシェイプ、その調整は最終段階まで納得いくまで続けています。

それだけに、購入の際は、実際に店頭で背負ってみて、確かめていただくのが一番です。アパレルもそうですが、僕自身もオンラインで買うと、たいてい失敗します。数値ではわからないから、店員さんにしっかりと見てもらいながら、お店で背負っていただく。そうして買っていただければ間違いはありません。

ちなみに「Tellus」というネーミングは、ギリシャ神話の「大地の神」に由来しています。「地球」という意味もあるようです。僕の苗字も「知久(ちきゅう)」ですからね。ま、それはともかく、やはり、ずっと長く関わってきた製品ですから、愛着はひと一番ですし、これから先も長く愛されるモデルであってほしいですね。

知久ケン/Ken Chikyu

知久ケン/Ken Chikyu

1978年、静岡市生まれ。

文化服装学院デザイン専攻科卒業。イッセイミヤケを経て、バックパッカーとしてヨーロッパ各地を巡り、ベルリンに移住。2002年から自身のブランド「CHIKYU」を手がける。2004年に帰国し、THE NORTH FACEのエキップメントデザイナーに就任し、バックパックやテントなどの製品を開発。2008年に独立。現在、金沢にアトリエを構え、フリーランスデザイナーとして、さまざまな製品を手がけている。

続きを読む

二人の愛用者が語る
Tellusの使い心地

  • 相沢美沙さん
    相沢美沙さん
  • 藤村拓実さん
    藤村拓実さん
相沢美沙さん

「山登りを始めようと思ったときに
最初に買ったのがTellusでした」

表参道のヘアサロンに勤めつつ、ヘアメイクアーティストとしても活動を続ける相沢美沙さんが登山を始めたのは昨年秋のこと。それまでは山とは無縁の生活を送っていました。

20代から30代前半はサーフィンに夢中だった相沢さんは、その後はヨガやピラティスが中心になり、なにか物足りなさを感じていたときに出合ったのが登山だったといいます。

最初の登山は、友人に誘われて登った山梨県の瑞牆山でした。コースタイム自体は短いものの、途中、ハシゴやクサリ場もあって、なかなかワイルドな登山を楽しめる山です。そのときの体験に感動し、また山に来たいと思ったと相沢さんは言います。

「友達は20年くらい登山を続けている人で、さらりと誘われて連れて行ってもらったような感じです。でも、天気も良くて、登っているときも辛くなかったし、手足を使って登るところもあって、普段はないことだったから、おもしろかったですね。

森のなかを登っている途中で、比較的早い段階でドーンと視界が広がる場所があるじゃないですか。あの景色にすっかり感動してしまって、山って素敵なんだなぁって……。なにしろ、まったく見たことのない景色でしたからね」

瑞牆山から帰ると、相沢さんはさっそく登山用品を揃えます。山に詳しい友人たちにアドバイスを求めながら、ネットで調べ、専門店に足を運び、ウエア、シューズ、バックパックなどを買い求めました。そのとき選んだバックパックが「Tellus 35」です。

「瑞牆山のときはホントに普段と同じ格好で、靴もジョギングシューズ。山の道具はまだ何も持ってなかったんです。でも、Tellusは瑞牆山から帰ってすぐに買いました。また絶対に山登りには行くだろうなって思っていましたからね。

詳しい友達に訊いたり、ネットでもけっこう検索して、いろいろ使い勝手などを調べたりしました。そのなかで、Tellusは口コミもすごく良かったし、使いやすそうな場所にポケットがたくさんあるじゃないですか。それが決め手でしたね」

Tellusを手に入れてからの相沢さんは、ほぼ毎週、丹沢に出かけて山登りを続けます。

「いつも日帰りで、一人で登ることが多かったです。小田急線の渋沢駅からバスに乗って、大倉尾根から塔ノ岳。蛭ヶ岳まで足を延ばしたこともあります。帰りはいつも温泉に寄ってから電車で帰るんですが、お風呂セットや着替えも全部背負って行くので、割と荷物が多くなります。それでも、Tellus 35の大きさがちょうどいい。買ってよかったなって思っています」

大倉尾根は標高差1,200mをコースタイム3時間半で登る比較的ハードなルートです。そこに毎週、雨の日も通ったという相沢さん。登山を始めたばかりにしては、いきなりのハイペース。その理由は登山ガイドと行く北アルプス登山が控えていたからです。

結果的には予定がずれ込み、ガイド同行とはいえ、冬が近づいた北アルプスは断念。しかし、その代替えとして行った戸隠山では、いきなり雪山登山だったというから驚かされます。

「ガイドさんには雪山は嫌ですって言いましたし、雪が降らない時期の計画だったんです。それが直前で雪が降ってしまった。でも、行ってみたら楽しかったし、すごく良かったです。

この夏は、登りたかった北アルプスの燕岳に行く予定ですが、最近、山好きの友人からトレイルランニングやクライミングの話を聞いて、すごく興味を覚えています。ちょっと魅力的ですよね。その友達も女性なんですが、かなりハマっている様子なんですよ」

この夏で登山を始めて1年という相沢さんですが、見かけによらずアクティブで、なおかつ、スイッチが入りやすいようなので、これから先が楽しみでなりません。またいつか、現在進行形の彼女の山をうかがいたいものですね。

藤村拓実さん

「最初に買った10年前のTellus
今も大事に愛用しています」

藤村拓実さんは「THE NORTH FACE松本」の店頭に立つ直営店スタッフです。大学卒業後、長野市の旅行会社に1年勤めた後にゴールドウインに入社。長野市のTHE NORTH FACE直営店に5年、都内の2店舗での2年間を経て、松本店は昨年9月からになります。

長野県上田市出身の藤村さんは、登山好きだった父親に連れられて、幼少時代から山やキャンプと親しんできました。北アルプスに登ったのは中学時代で、常念岳や蝶ヶ岳は日帰り。夏には涸沢にテントを張って奥穂高岳を往復。北信五岳もすべて登っています。

そんな藤村さんが初めてバックパックを買ったのは大学時代。それが「Tellus」の初代モデルでした。

「それまで山に行くときは、父親の小さなバックパックを借りていたんです。でも、自分用のものが必要になったときに初めて買ったのが、この『Tellus 30』です。山で使えて、山以外でも使えるバックパックを探していたんです。

たとえば、旅行に行くときなど、デイパックではちょっと容量が足りないじゃないですか。そんなときに、この30リッターのTellusはピッタリサイズ。鮮やかな緑のカラーリングはほかになかったし、とても印象的でした。普通、10年も経てばバックパックは買い換えたりするものじゃないですか。でも、なぜかこのTellusだけは今も大事に使っています」

高校時代のアルバイトを通じて人と接する仕事がしたいと考えた藤村さんは、大学では観光に関する学科で学び、卒業後は長野市内にある小さな旅行会社に入社。そこで登山ツアーの添乗員として長野県内の百名山を中心に、全国の山を経験します。

大手ではなく、地元の小さな会社を選んだのは、添乗員として現場に出たかったからだと言います。オフィスワークではなく、人と向き合う仕事を自ら求めた藤村さん。しかし、1年勤めた後に転職を余儀なくされ、そこからTHE NORTH FACE直営店勤務が始まります。

「旅行会社は日帰りバスツアーをメインにしていました。登山ツアーも多く、長野県内の山はもちろん、富士山や東北の山にもバスで出かけます。でも、なにしろスケジュールが過酷過ぎて、登山や旅行が嫌いになる寸前までいきました。

今振り返ってみれば、そのおかげで多くの山に登ることができたし、添乗員の仕事をしなければ足を運ぶこともなかったであろう四季折々の日本各地を見ることができました。そして、その1年間は、ほぼ毎日のように、このTellusと一緒に旅をしていたことになります」

昨年、長男が誕生したことで、今は家族や友人達とのキャンプが多くなっているという藤村さん。それでも、仕事終わりに店の仲間たちとボルダリングに通ったり、渓流に入ってフライフィッシングを楽しんだり、冬になれば父親とスノーボードに出かけているとのこと。信州の自然を楽しみながら、好きなアウトドアを仕事にする暮らしは実に魅力的です。

「店では、お客様の目的に合った製品をご提案するのですが、これから山登りやアウトドアを始めたいという方なら、迷わずTellusをお勧めしています。定番で、間違いないし、これだけあれば、山でも旅行でも、どこへでも行けるイメージ。自分でも、まさにそうやって愛用してきましたしね」

商品はこちら