THE NORTH FACE

四季を通して湿潤な島国ニッポンの山々を旅するためにTHE NORTH FACEが満を持して開発した山岳用3シーズンテント。2本のポールを交差し、自立させる風に強いシンプルなドーム型です。さらにインナーとフライの間にスペースを設け、雨や結露に強いダブルウォールタイプ。山岳テントの特徴を網羅したマウンテンショットは、アルプスの夏山長期縦走から残雪の中低山まで、山への扉を大きく開けてくれるでしょう。

エントランスはダブルジッパーで上からも下からも開閉可能。後方にはジッパーでアクセスできるサブスペース(後室)が備わり(1人用のみ)靴やストーブ、コッヘルなどの整理に重宝します。

天井部にメッシュポケットが1か所配置されています。ヘッドライトやランタンを下に向けて入れれば室内灯に。地図や手ぬぐいなどの小物類を入れて、室内を効率的に整理整頓できます。

天井部とサイドパネル下部にそれぞれ数カ所、メッシュ生地のベンチレーションを備えています。下から上へ空気の流れを作り、エントランスを閉めても適度な通気性を確保し結露を防ぎます。

天井部にサブポールを1本プラスすることで、室内の頭上空間と前室&後室を広くしています。またフライシートとインナーの空間を確実に保つことができ、雨や結露に強いポール構造です。

ひとりでもスムーズに設営、撤収ができるハーフスリーブ構造を採用。ポールの片端をスリーブの袋へ押し入れて、もう一端をフックで吊り下げ、グロメットに固定する簡単設計です。

広い前室と後室が風通しを良くし、開放感を与えてくれます。エントランスはダブルジッパーで、写真のように前室を大きく開けたり、悪天時は上部のみを開けて空気を取り入れることもできます。

フロアの長辺は220㎝と欧米モデルのように長めにデザインされています。横になったとき、枕元や足元にスペースが生まれ、装備のレイアウトを自由にできます。

インナーテントのベンチレーションとリンクする位置にジッパーで開閉できるベンチレーションフードがデザインされています。表裏タブ付きジッパーなので、室内からも開閉操作が可能です。

内側に付いたベルクロでポールと連結できるガイラインはリフレクター仕様です。ヘッドライトの光に反射するので薄暗い夜明けでも作業がしやすく、ほかの登山者がガイラインでつまずく心配がありません。

四季を通して山の魅力を伝えているTHE NORTH FACE アスリート山岳ガイド と数多くのアウトドアプロダクトをテストしてきたアウトドアライターがMountain Shotを語る。

佐藤裕介

YUSUKE SATO

日本を代表するアルパインクライマー。1979年山梨県生まれ。2008年、インド・カランカ北壁の初登頂でピオレドールを受賞。

“いさぎよいテント”だなぁと思いました。山岳テントといえば、ナイロンパネルとメッシュパネルの二重構造のエントランスが多いですが、これはメッシュパネルがありません。高所ではメッシュパネルの必要性は感じず、これまでハサミで切っていました。だからすごく好印象(笑)。とはいえ、インナーテントの足元や天井にメッシュ部分があって、適度な通気性は確保されています。そして、ダブルウォール構造だから結露や雨の心配がなくて快適ですね。室内高が105㎝と高く、フロア長は220㎝と広く、後室(サブスペース)に靴やギアを置けるので、広々とストレスなく過ごせます。説明書を見ず、初見で設営タイムを計ったら5分以内でさっと立ちましたよ。悪天時でも、薄明かりのなかでも、パッと設営&撤収ができる点は、いいですね。アルプスの夏山長期縦走から、残雪の中・低山まで、日本の多雨多湿な山歩きにマッチするソロテントです。

松本省二

SHOJI MATSUMOTO

山岳ガイド。1977年神奈川県生まれ。長野県を拠点にし、一年を通じて全国各地で登山と登攀のガイド、冬はBCスノーボードガイドとしても活動する。

ガイド中のテント泊は、装備が多いのでこれまで2人用モデルをひとりで使用していました。山岳用のソロモデルだとちょっと狭くて窮屈なんです。でも、マウンテンショット1は、室内高が高く、フロアも広く、2人用並みの居住性が確保されています。そのうえ軽くてコンパクト、風にも強い。2人用のマウンテンショット2は出入口が前後に2つ付き、出入りと荷物整理、調理がスムーズにできます。日本人としては大柄な身長180㎝弱の友人と一緒に使ってみましたが、圧迫感なく、快適に過ごせました。エントランスにメッシュパネルはありませんが、適度な通気性が保たれているので結露の心配もありませんね。ポール2本をスリーブへ差し込み、交差させて立ち上げるシンプル構造なので設営、撤収が円滑にできます。ギアラックやメッシュポケットなど細かい配慮が各所へ行き届き、まさに日本人が日本人のために開発した完成度の高いモデルです。

黒澤 祐美

YUMI KUROSAWA

ライター・編集者。1986年生まれ。登山、キャンプ、トレイルランニング、スノーボードと1年を通して山で過ごす。

八ヶ岳・赤岳付近のキレット小屋テン場で使用しました。その日は谷から吹き抜ける風が強く夜中は雨風の音で目覚めるほどでしたが、悪天候の停滞でもテントに水や風の侵入はなく、吹き飛ばない安定感もあったので朝まで安心して過ごすことができました。テントの構造で特によかった点は、インナーテントが半スリーブ型であることと、前室が足元ではなく横に設置されていること。これまで使用していた吊り下げ型のテントでは2本のポールを曲げて立てる際に力とテクニックが必要でしたが、半スリーブになっていることでポールが通しやすいだけでなく、短時間で簡単に設営することができました。また、身体の横に前室があることで起き上がってすぐにお湯を沸かせたり、寝転がりながら必要なものを取ったりと、手が届く範囲のスペースを広々と使えたのもよかったです。テントの重量は1泊2日の縦走で女性が背負っても気にならない重さだったので、アルパインからキャンプまで幅広く使える印象でした。

森山伸也

SHINYA MORIYAMA

ライター。1978年新潟県生まれ。山岳雑誌やアウトドア誌で幅広く執筆。北欧のロングトレイルに精通し著書に『北緯66.6°』がある。

強靭で軽いDAC社のメインポール2本を伸ばす。黄色い一端を本体の黄色いスリーブへ通し、インナーテントを立ち上げ、サブポールをセット。フライシートの2隅に赤いテープが付いている。それをフロアの同じ赤いテープに合わせて連結すると、フライが正しい位置でピンと張る。見たまんま直感的に体を動かすだけで、テントが立った。考えられたテントである。身長178㎝の男があぐらをかいて着替えられる室内高は105㎝。横になって背伸びができる広々としたフロア。サブポールがあるから天井が平らで広く、インナーとフライの間に隙間ができ通気性も良好だ。室内にいながら後室へパスタのゆで汁やコンタクトレンズの保存液を捨てられる。超軽くて曲がりにくいアルミ製四角柱ペグもナイス。これで総重量1.21Kgときたもんだから、完成度はかなり高い。モデル名のごとく、山へ向かう心を射止められてしまった。

Mountain Shot 1

NO : NV22004 / PRICE : ¥52,800

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Mountain Shot 2

NO : NV22003 / PRICE : ¥61,600

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▼FABRIC

<キャノピー>15Dリップストップナイロン <フロア>20Dリップストップナイロン 1,500mmPU/シリコンコーティング <フライシート>20Dリップストップナイロン 1,500mmPU/シリコンコーティング

▼FUNCTION

日本の山岳シーンでの使用を考えた自立式3シーズンテント/ダブルウォール/防水性の高いバスタブ構造のフロア/ハーフスリーブ構造による快適な居住空間/サブポールによる快適な頭上空間/フライシートにジッパー開閉式のベンチレーションフード/ゆったりした前室/テント内に後室アプローチ用ジッパー/ハイ・ローベンチレーション/ハンギングループ/頭上に1か所のメッシュポケット/専用フットプリント付属

▼SIZE

Mountain Shot 1:
<収容人数> 1名 <フロアサイズ> 220x90cm <フロア面積> 1.69㎡ <高さ> 105cm

Mountain Shot 2:
<収容人数> 2名 <フロアサイズ> 220x120cm <フロア面積> 2.76㎡ <高さ> 105cm

▼WEIGHT

Mountain Shot 1:
1.21kg (本体375g, フライシート355g, ポール360g, ペグ70g )

Mountain Shot 2:
1.50kg (本体440g, フライシート505g, ポール430g, ペグ75g )

▼COLOR

サフランイエロー