梅雨の気配が顔を出し、一年のなかでとりわけ日が長くなるころ。江戸時代の商家町の外観がそのまま残る「古い町並み」へとタイムスリップすることから飛騨高山ウルトラマラソンはスタートする。国選定重要伝統建造物群保存地区である高山の人気スポットを抜けると、じりじりと気温が上がるなかを飛騨高山スキー場1,345mのコース最高地点へと駆け上がる。中盤に待ち構える千光寺の赤鳥居をくぐると、突如あらわれる名物の階段に思わず目を疑うかもしれない。でも、20を超えるエイドステーションと、その半数以上で用意されるおもてなし特産品が冒険者の足を前へと進めてくれる。市町村面積が日本一という高山市の広さを五感で味わい尽くそう。