スタート地点である日光市霧降スケートセンターの標高は638km。スタート直後から2.5kmの間に541mまで、標高約100m下ることになるため、ついスピードを上げたくなるが、焦らずに力を抑えつつ走ることが重要。日光の街並みを抜ければ、神橋を横目に日光の社寺へ。橋を抜けて、階段を上がれば、本大会一番の目玉コースである世界遺産「日光の社寺」が目の前に。

最高地点にある、いろは坂内の明智第2トンネル(約21km地点)まで上りが続く。上りは目線を下に前傾姿勢で腕を振り、小股で走るのがコツ。中禅寺湖を過ぎ、いろは坂の下りに差し掛かったら、上りとは逆に可能な限り後傾姿勢でスピードを抑える。大股でスピードを上げると膝への負担が増えるのでNG。序盤のいろは坂がレース攻略の最大のポイントになる。

いろは坂を下ると起伏の変化は無くなる一方、55km地点付近までは微妙な下りと上りが待ち構える。いろは坂の大きな起伏を経験した後では小さな変化に感じるが、気を抜かずに着実に一歩を進めることが重要。55km地点を越えれば、名所の一つである鬼怒川エリアへ。コース後半のポイント「鬼の階段」を乗り切れば、大きな山場はクリアしたも同然と言える。

ウルトラマラソンにおいて、精神的にも身体的にも厳しくなるのが70km地点以降。完走目標のタイムであれば10時間程度は走っているため、疲労が表面化してくるが、ここは焦らずにエイドでしっかり補給する。85km地点を越えれば、樹齢380年の日光杉並木街道に差し掛かる。杉並木を越えれば残りは10km。フィニッシュ会場までは上り坂だが、根気よく走り抜けたい。