Noriko Sagara

器械体操の選手として活躍され、現在はヨガインストラクターとして活動する相楽さんにとって、スポーツを通して培った「自分らしさ」とは？

一番はやっぱり「積み重ねることの大切さ」を学んだこと。器械体操をしていた時は、毎日毎日練習して、その後に「補強」と呼ばれる筋トレをやるんですが、風邪を引いたりして1日でも休むと取り戻すのが本当に大変。同じことを積み重ねて得られる成果と、それを失う怖さ。スポーツを通して教わったことはそれが一番大きいと思います。

そして、積み重ねて結果が出ることで自信が持てるようになること。ストイックなのかもしれないけど、自信をどうやって持つかというのは、結局、自分がやって出してきた結果からしか得られないんですよね。自分を高めることに意識が向くと、周りが気にならなくなるし、色んな意味で自分を真っ直ぐ大切にできるようになると思います。

自分らしくあるために心がけていることは？

朝のヨガと内観の時間は私が最も大切にしているルーティーンです。常にベストな状態で毎日のレッスンに臨むために、日々の積み重ねをおろそかにしないこと、積み重ねることでお客さまや生徒さん達にも説得力のある姿を見せることをプロとして大切にしています。

スポーツをやってきて良かったと思うことは？

やっぱり、自信がつくことだと思います。自分の力で成果を出して自信が持てるようになるのはスポーツの素晴らしいところ。成果を出すため、目標を達成するために自分に向き合うことにもなるし、礼儀なども含めて人生で学ぶべき大切なことはすべて詰まっているんじゃないかな。ヨガも同じで、自分と向き合って、自分を理解したり自分を信じられるようになることは、私にとってあらゆる行動の源。

例えば、何かトラブルが起こっても、内観を通して客観視することで「これはチャンスかも」とか「対立する人の思考がわかれば寄り添えるようになる」とポジティブに捉えられる思考を持つことができるので、それが成果になるし、自信にもなるし、自分を好きにもなれる。自分のことを好きだなと思う行動、言葉の選択をして、自分にまっすぐ、人にもまっすぐ 生きていれば、常に自分を大好きでいられます。

そういういいサイクルで人生を積み重ねることができているのは、元を正せばスポーツが根っこにあると思います。

「自分らしさ」を軸に今後挑戦したいことはありますか？

日本だけじゃなく、海外にヨガスタジオを持つことに挑戦してみたいです。もともと海外のヨガスタジオの雰囲気が好きで、日本にもそういう、女性も男性も気軽に集まって、自分を大切に、目標や自分を持って生きている人達の日々を丁寧に生きるための、自分のためのプラクティスの時間を過ごして、終わったらまたサクッと帰っていく…みたいなスタジオをつくりたくて2017年に「TODAY」を立ち上げたんです。今度は自分なりに築いてきた「TODAY」のコミュニティを海外でも展開したいなって。

今のスタジオにも海外の方が来てくださることがあるんですが、すごく新鮮なんですよね。人種を超えて色々な人とヨガを通してコミュニケーションを取りたいし、自分の視野も価値観も広げたいという気持ちも大きいので、ぜひ近いうちに実現に向けて一歩踏み出したいと思っています。