Mami Kida

ヨガインストラクターとして活動する木田さんにとって、スポーツを通して培った「自分らしさ」とは？

私の場合、スポーツにずっと打ち込んできたという経験はあまりないのですが、ヨガに出会ってからの変化が大きいと思います。それまでは企業でバリバリ働いていたのもあって、仕事がうまくいく達成感や認められる喜びを追い求めていたのですが、ヨガに出会ってからは、外の世界での満足感よりも自分の身体や心のほうに興味が移り、自分を知ることや心と身体の状態を把握して、それを整えることに重きを置くようになりました。

そこで気づいたのが、自分の内面性。30代前半までは100％仕事人間で、楽しかったし上昇志向もあったのですが、ヨガを始めて心身を整えるようになって、本当は自分が「調和」を大事にしたり、人の違いを尊重して発言や行動をしていることに気づいたんです。柔軟さ、しなやかさという部分はヨガを通して知ることができた自分らしさなのかなと思います。

自分らしくあるために心がけていることは？

ヨガは私にとって「自分に戻る」時間。ヨガに出会ってから仕事に熱中しすぎて心も身体も置き去りするようなことはなくなりましたが、外からの刺激は常に受けるし、調和的に生きようとすると人にNOが言いづらいとか、受け入れたあとでやっぱり違ったかも…と悩むこともあるので、ヨガやマンドフルネスをすることで自分をニュートラルに戻して、フラットな目で自分を振り返る時間を作るようにしています。

一度YESと言ったけどやっぱりNOかも…という時は、誰にでもあると思います。まみさんはそういう時、どのように対応しますか？

本当に申し訳ないんですが、あとからお詫びして、見送る判断をすることもあります。ただ最近は、自分なりの対処法として「即答しない」ことを心がけています。心からYES！と言いたい時は、ワクワクするし心も身体もクリアな状態なんですが、何か引っかかることがある時は瞬間的に身体に反応が出るんですよね。そういう時はすぐに答えを出さずに持ち帰るようにしています。そうした身体の反応を敏感に感じ取れるようになったのは、ヨガやマインドフルネスのおかげですね。

「自分らしさ」を軸に今後挑戦していきたいことはありますか？

自分自身、ヨガを通して「穏やかで、持続する幸福感」があることに気づいて人生が変わりましたし、自分を大切にすることで食事を始めとした生活習慣、ライフスタイルもガラリと変わりました。そうした経験から、「より多くの人に幸せになってほしい」という思いでヨガやマインドフルネスを伝える活動をしてきたのですが、今後、もう一歩踏み込んでコーチングや養成講座もやっていきたいと思っています。

自分が満たされているという心の安定があれば、それは本人だけでなく周りの人にも広がっていきます。そういう幸せの輪を広げていくには、1回のレッスンでヨガやマインドフルネスを実践するだけでなく、コーチングの要素や、哲学や考え方、生きる知恵などもお伝えできるような講座を作って、マインドフルネスがもたらす恩恵、素晴らしさをより多くの方とシェアしたいなと思っています。