コロラド州アスペン

なぜディラン・ボウマンは2010年に自身にとっての最初の100マイルレースとしてリードヴィル100を走ることを決めたのだろうか？
リードヴィル100は彼の心を焚きつけ、自身の能力への挑戦と他のランナーとの競り合いに魅力を感じた。
ボウマンは1回のマラソンと1つの50マイル以下の大会においての優勝経験はあるものの、ウルトラランニングでのバックグラウンドは皆無、そんな中で3位に輝いたことは自身を含めて多くの人へ衝撃を与えることだった。
ボウマンは50マイルから100マイルの間で活躍するユニークなランナーとして、すぐに北米のレースシーンでトップレベルのランナーとなり、ウエスタン・ステイツ100、ザ・ノース・フェイス50、ザ・ウルトラトレイル・デュ・モンブラン、そして2015年と2018年に優勝しているニュージーランドの100マイルレース タラウェラ・ウルトラマラソンなど多くのレースで勝利と表彰台を獲得している。
ボウマンは、自身の人生を大きく変えたマラソンと出会う前の高校時代と大学時代では激しいスポーツのラクロスをしていた。ディランは長距離ランニングにはより高いレベルでの思考が求められると知り、これらがもたらす精神的な平穏は他のスポーツには変えがたいものだと述べた。ボウマンはランニングを通じて精神的にも肉体的な痛みさえもコントロールすることに磨きをかけた。社交的な性格であるボウマンだが一人で過ごす時間も大切にしており、レースシーズン中でも20時間も一人の時間を設けている。
20代の頃は脚光を浴びていない遅咲きのディランであったが、そのために今でも彼は新鮮な観点からランニングを楽しんでいる。
レッドブル400(ユタ州パークシティにあるオリンピックのスキージャンプ台を400メートルを走り登るスプリントレース)、57マイルも続く険しい海岸線を縦断するカルフォルニア州のロストコーストトレイルでのFKTの記録樹立など“楽しい”チャレンジに挑んでいる。
ディランは週に80〜120マイル走る他に、サイクリングやスキーもトレーニングメニューに取り入れている。カリフォルニア州マリン郡に住んでいたが、近頃故郷であるコロラド州に戻り、妻のハーモニーと2匹の愛犬とアスペンという町に住んでいる。
デザインや開発にも秀でたディランは、フライトトレイルベスト、ウルトラエンデュランストレイルシューズやフライトシームレスロングスリーブなどザ・ノース・フェイスの製品開発にも貢献している。