ふと周りを見渡すと至るところに○⊿□がある。
ボール、タイヤ、マンホール、お団子は○
屋根、赤いコーン、山、おにぎりは⊿△
本、携帯電話、テレビ、海苔は□
アパレル製品をつくる際にどうしても出てしまう生地の余剰を生かしてつくられたBLOCK BAG。プロダクトデザイナーの藤城成貴が、角のアールをポイントに、○⊿□というかたちをミニマルでやわらかな印象に仕上げた。
○にはおもちゃ、⊿には飲み物、□にはハンカチやティッシュのように、○⊿□のバッグをひとつずつ使ってもいいし、ベルトに通してつなげ、一緒に使うのもいい。⊿を3つつなげて使ってもいいし、お母さんは○、子どもは⊿というのもよさそう。
バッグだけど、ブロックのように積み重ねてみてもいいし、パズルのように並べてみてもいい。中にものを入れていけば、○⊿□のかたちは膨らんだり、凹んだり、動いたりする。柔らかくもなれば、固くもなる。
自由に楽しく使ってほしい。持って歩くときも、置いておくときも、かたちを遊びながら。
Untitled (A Block Thing #131–918), 2023 © Gottingham
Image courtesy of Doubleset, Shigeki Fujishiro Design and Studio Xxingham
プロダクトデザイナー。1974年東京生まれ。和光大学経済学部卒業後、桑沢デザイン研究所夜間部を卒業。1998年よりIDÉEに入社し、定番商品および特注家具のデザインを担当。2005年に退社後、shigeki fujishiro designを設立。インテリアプロダクト、家具、展示インスタレーションなど幅広く活動する。HAY、エルメスやアディダスとのコラボレーションなども行い、国際的な注目を集めている。アイデアや機能を伝えるためのシンプルでスマート、普遍性を持ったデザインを手がけている。