Vol. 07

こだわりのギアとハイキング
“好き”しかないキャンプスタイル

LOG 須山友之 / 鈴木陽士 / 笈川透

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8:00

集合場所は登山口
ハイク×キャンプ

この日集まったのは「LOG」のメンバーである、須山友之さん、鈴木陽士さん、笈川透さんの3人。「LOG」は、キャンプ系ECショップを展開する以外に、オリジナルギアの開発や、イベント開催、プロモーションなど幅広く活動。いまキャンプ界隈でもっとも勢いのあるグループのひとつだ。集合場所はキャンプ場、ではなく登山口。3人とも、最近登山にもハマっているらしく、キャンプとデイハイクを組み合わせたスタイルがお気に入り。「どちらも自然で遊ぶ行為ですから、ギア含め、親和性が高いんです」。キャンプだけ、登山だけ、と区切らずにシームレスに繋いで行く感じは、セレクトするアイテムにも現れている。ガチガチの登山ウエアではなく、シャツを取り入れているスタイルは、アメリカあたりのハイカーにも共通する自由さがある。

10:00

山頂では山中湖越しの
富士山がお出迎え

須山さんは先日、赤岳を日帰りしてきたというし、笈川さんは残雪の涸沢でテント泊を楽しんだというなかなかのツワモノ。今回選んだのは山中湖近くにある石割山。頂上からは山中湖越しの富士山がバッチリ見える。「低山って、当たり外れが多くてちょっと宝探しみたいな感覚があるけどここは大当たりかも」と須山さん。頂上にあったルート図を見ると、どうやらこのまま尾根伝いを歩いて行けるコースもある。「ゴール地点にはロウリュサウナで有名なホテルマウント富士がある!」「こんどはそっちまで行ってみるのも良いかもね」「最初にクルマをゴール地点に置いておけば、下山後もスムーズだし」3人は、遊びの途中ですでに次の遊びの計画を立て始めている。

12:00

下山後はキャンプ場にて
手早くサイトを作り上げる

下山後は、温泉に直行! と思いきや、先にキャンプ場に行って設営を始める。「この時期の設営って汗だくになったりしますからね、もうちょっと我慢です」3人のサイトはロースタイルが基本。ギア自体はモノトーン系でまとめられていて、ウッドでアクセントを加えている。須山さんは「キャンプサイトというより家のインテリア」というイメージでアイテムを揃えているという。キャンプだから!と気合いが入った感じがなく、リラックスできそうな空間。「これまでに30張はテントを試してきた」という3人だから、設営はあっという間。何気なく使っているポールは、須山さんが手がけたもので完全アルミ削り出し。もはや物体として美しい。他にも次々に気になるギアが取り出されていくけど、それについてはまた後ほど。

14:00

積極的に外食を取り入れて
リラックスタイムを確保

ものの30分で設営を終えた3人は、ダイニーマ素材の袋にお風呂セットを入れ、キャンプ場内にある浴場に向かう。普段は近隣の温泉に行くこともあるというが、行き帰りの時間のロスを考えると、浴場が併設されているキャンプ場をチョイスするメリットは大きい。実は登山直後に熱いお風呂って、あまり宜しくないのだ。運動後はアイシングが基本だから、まずは水シャワーで足周りをいたわってから、いざ湯船へ。さっぱりした後は、近くのお蕎麦屋さんへクルマで向かう。え?キャンプ飯は?「最初の頃は頑張って昼食も凝ったキャンプ飯を作ってたんですが、それだと忙しくなっちゃうんですよ。せっかくリラックスするために来ているんだから、外食も取り入れて時短するようにしてます」。地のモノを食べるのも旅っぽさがあって良いですしね」

16:00

何気ないギア談義から
仕事のアイデアが浮かぶ

業界きっての目利き3人が揃っているこのキャンプ。ちょっと時間が空くと、ギアについてのトークが止まらない。須山さんの必携アイテムである「キャンプクリーナー」は、界面活性剤をわずか1%しか使っていない環境に優しいクリーナーで、テーブルやギア、食器などに吹き付けてキッチンペーパーで拭くだけで、片付けは完了。「洗い場をできるだけ使わないキャンプスタイルが、最近気に入っていて。これで全部洗えるくらいの食器しか持って行かないようになりました」「これの山用ボトルを別注しても面白いかもね」ギア談義は彼らにとっては仕事の一部でもある。商品のアイデアなどは、キャンプシーンで実際に使っているときに生まれるという。

18:00

キャンプ料理は凝りすぎず
シンプルかつ豪快に

日も傾き、鈴木さんが「we know enough <」の焚き火台で火を熾す。灰受けプレートを備えているので、下草などを焦がす心配もない。「ブランド名も良いですよね。“足るを知る”。これにしてから、ミニマルな道具で十分だということに気付かされました。」熾した火を使って、笈川さんがぶ厚い熟成サーロインを焼く。下味はオリーブオイルと塩だけ。同時進行で作っているのはピザ。「ザ・ノース・フェイスのスパイスストッカーに、LOGオリジナルのトマトソースがシンデレラフィットするのに最近気付いたんですよ」と笈川さんが言いながら、ソースをたっぷり塗る。具材を載せたらイワタニの「焼き上手」で焼き上げて、仕上げにガストーチで表面を炙ったら出来上がり。シンプルなのに、そのクオリティはお店レベルだ。

20:00

お酒を飲まない2人は
ノンアルのスペシャルドリンクを

大人の嗜みタイム、と思いきや、笈川さん以外の2人は一滴もお酒を飲まないのだそう。「お酒だけが大人の嗜みじゃないですよ」と言って、須山さん、鈴木さんがそれぞれ取り出したのは、クラフトコーラとジンジャーシロップ。クラフトコーラは、岐阜の郡上八幡で作られているもので、クロモジや柚子などを使った深い味わい。「名前も良いですよね。パチコーラですから(笑)」ジンジャーシロップは「The Real GINGER」。有機農法の生姜をたっぷり使っていて、どちらも炭酸で割るだけで抜群に美味い。「そして、どっちもアルコールとの相性も良い」笈川さんはパチコーラ×炭酸×ラムで作るクラフトラムコークもお気に入り。

22:00

プライバシーを守りつつ
絶妙な距離感で就寝

いつもは宴会幕を中心に、各自がソロテントで眠るスタイルだという3人だけど、この日のテントは「EVA BASE」と「EVA CARGO」の組み合わせ。「EVA BASE」を中心に最大3つの「EVA CARGO」をドッキングさせることで、プライバシーもしっかり守れる。大人数キャンプに最適なテントだ。須山さんと鈴木さんはそれぞれ「EVA CARGO」に寝床を作る。キャンプの寝心地を左右するマットは、10cm厚のものを電動ポンプで手早く膨らませる。「家より寝心地良いです」と須山さんが笑う。笈川さんは「EVABASE」にコットを設置して、その上に乗せた折り畳み式の蚊帳に潜り込んで就寝。気候が良いから、夜風が天然クーラー。ある意味一番心地よさそうな寝床かも。

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こだわりのコーヒーを淹れながら
朝の湖畔を楽しむ

モーニングコーヒーは、横浜でカフェ「Tarp to Tarp」も経営している須山さんの担当。道具もキャンプとは思えない本格派で、「ハリオ」のスケールを使って、しっかり重さを量って淹れる。中でも「コマンダンテ」のグラインダーは、世界トップクラスのバリスタも愛用する高級品。カップは真空断熱二重構造のタンブラー「teon」。飲み物の温かさや冷たさをキープしてくれる優れものだ。朝食は、キャンプ場に併設されているカフェでワッフルを。ここでもギア談義は止まらない。彼らにとって、キャンプは絶好のミーティングの場。仕事の延長線上なのか、遊びの延長線上なのか。いずれにせよ、羨ましすぎるキャンプの理想形のひとつが、そこにはあった。

日常とキャンプを
ボーダレスに繋ぐギアたち

自分たちが使うギアも、「LOG」としてECで扱うものも「キャンプでしか使えないようなものは、極力選ばない」と須山さんは言う。キャンプギアというと、物が増えてしまうイメージがあるが、須山さんとしては、家でもキャンプでも使えるものをセレクトすることで「ひとつにまとめる」という考え方だ。
あらためて彼らの持ち物を見てみると、「hxo design」のモジュラーテーブル、「teon」の真空断熱タンブラー、「TRANSPARENT」のスピーカー付きランタンなど、どれも、家のリビングに置いておきたくなるギアたちばかりだ。
キャンプだから! と気合いを入れてイベントごとにするのではなく日常の延長線上にアウトドアを落とし込む。そんなボーダレスな考え方だからこそ、仕事と遊びの境界線が曖昧な羨ましいライフスタイルだって、手に入れることができたのだ。

Camper’s Profile

LOG

須山友之(中)
鈴木陽士(左)
笈川透(右)

幅広いアウトドアの経験を活かして「自分たちが本当に欲しいと思うギア」を集めたECサイトの運営を中心に、各種オリジナルギアの開発、イベント開催、プロデュースなど幅広く活動中。その目利きの確かさから、最近ではキャンプギアのヒットメーカーとして注目されている。

Camp Site

the 508

〒401-0502
山梨県南都留郡山中湖村平野508-113

備考:キャンプ場に関するお問い合わせは、上記まで直接ご連絡をお願いいたします。

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